日経新聞を読まない君たちへ
「日経新聞くらい読めよ」社会人なら誰もが一度は言われたセリフです。そりゃ、客先で経済ニュースを語れるとかっこいいですもんね。でも、「だって、みんな読んでないしな…」と、何となくLINEニュースなどで済ませている人も多いのではないでしょうか。

そこで、最低限に知っておいて欲しい経済ニュースを、経済誌の現役記者・編集者がこれ以上ないくらいにわかりやすく解説します。第6回目は、前回に引き続き「株価が上がる」意味について取り上げます。株価を気にするのは投資家だけではありません。社長にとって株高がよいことなのか解説します。これは日経新聞を読まない読者の皆様にも関係あることなんですよ。(リビンマガジンBiz編集部)

画像=PIXABAY

株価はみんなに関係あるんだよ

 もうすぐ平成の時代が終わりを告げますがみなさんお元気でしょうか。令和になってもやっぱり日経新聞を読まないつもりですか。読まないでしょうね。まあ、読まないんだからしょうがないか。でも、今回は「株価とか興味ない」と言っているそこのアナタも実は無関係じゃないんですよという話なので、最後までお付き合いください。
 今回は、前回のテーマ「株価が上がるとなぜよいのか」の後半です。株価は下がるよりも上がった方がいいです。株価が上がって喜ぶのは株主ですね。持ってる株式の価値が高まる=資産が増える、ってことですから。含み益ってやつです。近年は、会社の役員そのものが株主と喜びを共にする構造になってきているというお話を紹介します。「俺役員じゃないし」という人もまあ、とりあえず読んで。

 株価が上がることは、ストック・オプション(あらかじめ決められた価格で自社株を購入する権利)で株を持つ従業員も嬉しいですが、社長や役員はその比ではありません。というのも、役員報酬が株価に連動するパターンの企業が増えているからです。つまり、株価が上がると役員報酬が増える。役員が喜ぶ。そういう会社です。

 この株価連動型役員報酬は、外国人投資家からの圧力で普及してきたと言われています。単純に言うと、株価が上がれば役員報酬が増える=役員は頑張って働くだろう、そんな思惑が株主側にはあります。モノ言う株主が、会社経営にものすごく影響を与えるようになってきていることがこの制度からもわかりますね。
 とはいえ、株価は世界経済やら政治やらの影響で動くことも多いので、業績が良いのに株価が下がるなんてことは日常茶飯事。役員にとってはトホホの面もあります。ヒラ社員の皆さんには関係ないけどね。

 
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