不動産売却しても年金の受給額は減額されない?

年金受給者が不動産を売却して所得を得た場合、支給されている年金(公的年金)はもらえなくなる、もしくは減額されてしまうのでしょうか。ここでは、不動産の売却が年金に与える影響についてご紹介します。

不動産売却で年金が減額されることはない?

はじめにお伝えしたいのは、年金(所定の年齢に達することでもらえる年金)で生活されている方が不動産を売却しても年金が減額されることはない、ということです。

しかし、年金をもらえなくなるのではないかと心配をされる方が多いのは、誤解しやすいポイントがあるからでしょう。実際にはどういった方に、どのような影響があるのか見ていきましょう。

国民年金と厚生年金について

ここでご紹介するのは、公的年金です。「公的年金は2階建て」と言われるように、まずはすべての国民が加入する国民年金がベース(基礎)にあります。会社員や公務員のような企業などに勤めている人は、これに加えて厚生年金などに加入します。この制度をわかりやすくするために、以下のように家に例えられています。

公的年金制度

基本的には不動産売却の税金がかかるだけ

年金には影響がないですが、不動産の売却益について見ていきましょう。
不動産を売却した場合に生じる所得は、以下のように計算します。

不動産の売却金額 – (取得費 + 譲渡費用) = 譲渡所得

取得費とは不動産を購入した際の金額とその時にかかった費用、譲渡費用は不動産を売却する際にかかった費用です。

通常、譲渡所得がある場合には所得税などの税金や健康保険料などが上がったり控除が適用できなかったりします。このことから、年金に関しても受給に影響があると考える方がいるのではないでしょうか。
いずれにしても、不動産を売却して所得が生じた場合でも、年金が増えることはありません。

但し、不動産を売却すると譲渡所得に対して税金が課せられます。譲渡所得に関して詳しくは不動産売却の譲渡所得とは?かかる所得税や納める時期も併せてご紹介をご参照ください。

年金受給者で、かつ会社に勤務している場合は?

年金の受給者が会社員などとして給与や賞与を受け取っていることがあると思います。この場合は、「在職老齢年金制度」が適用されることがあります。

在職老齢年金とは、70歳未満の方が厚生年金に加入している上で働く場合などに厚生年金と給与等の額が調整が行われ、場合によっては支給停止となる制度です。(※この制度で支給が停止になりうるのは老齢厚生年金のみで、老齢基礎年金はこの限りではありません)

在職老齢年金制度での減額が適用されない範囲は、65歳未満の場合は28万円まで、65歳以上は46万円までとなっています。これを超えると在職老齢年金制度が適用されます。

さて、本題の不動産売却で得た所得についてですが、こちらは給与や賞与に該当しないため在職老齢年金制度は適用されません。ちなみに、アパートなどを経営している場合の賃料収入も同様に減額にはなりませんので、覚えておくといいでしょう。

不動産の売却で注意すべきなのは売却で生じる税金です。まずは不動産がどのくらいの金額で売れるのか査定してみましょう。

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年金受給者が不動産売却で注意した方がいいことは?

年金自体に影響はありませんが、年金受給者が不動産を売却する場合には注意しておくべきポイントがいくつかあります。

健康保険料が上がる?

不動産を売却して所得が増えると、健康保険料が上がる場合があります。基本的には会社員や公務員が加入している健康保険については会社からもらえる給与所得に応じて保険料が決まりますが、自営業者などが加入している国民健康保険に関しては本人の総所得に応じて金額が決まるため、支払う金額は増えるかもしれません。
また、後期高齢者の国民健康保険についても前年の所得に応じて金額が決まるため、支払う金額が大きくなることがあります。

不動産売却と健康保険については不動産売却と健康保険 加入保険で違う保険料への影響は?をご参照ください。

介護サービスの利用料金が上がる?

介護サービスに関しても、不動産の譲渡所得が影響します。基本的に介護サービスの利用者負担は1割(所得の多い人は場合によっては2割)となっています。しかし、65歳以上で本人の合計所得が220万円以上の場合には、介護サービスの利用者負担の割合が3割となることがあるので注意が必要です。

扶養から外れることも

相続などで妻(扶養家族)が名義人となっている不動産を売却する場合は、扶養から外れてしまうことがあるので注意が必要です。扶養には、「税金(所得税)に関する扶養」と「社会保険に関する扶養」とがあります。もし不動産を売却して一定以上の所得があると、「税金に関する扶養」から外れてしまいます。

対策の一つとして、不動産の名義を夫に変更することを考える方がいると思います。この場合は名義変更で生じる高額な贈与税が問題となりますが、20年以上の婚姻期間のある夫婦間の贈与では2000万円まで非課税となる制度があります。気になる方は不動産会社や税理士などの専門家に、一度相談してみましょう。

不動産売却と扶養について詳しく知りたい方は不動産売却で扶養から外れる?税金と社会保険それぞれの扶養の違いもご紹介をご参照ください。

売却に関わることは不動産会社が得意としています。場合によっては専門家を紹介してくれることもあるので相談してみるといいでしょう。

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公的年金の一つである障害年金を受給している場合は?

所定の障害の状態となると、障害年金を受給できます。老齢年金とは状況が異なりますが、障害年金を受給している方が不動産を売却した場合には、年金の受給に影響がありますので見ていきましょう。

障害年金は不動産売却益の影響を受ける

本人が保険料を納めていないという理由から、20歳になる前から障害年金の受給をしている人は不動産売却による一時所得によって受給額の減額や支給停止になることがあります。

◯20歳前の障害基礎年金にかかる所得制限
所得額(2人世帯) 制限の内容
398万4干円を超える場合 年金額の2分の1相当額に限り支給停止
500万1干円を超える場合 全額支給停止
(日本年金機構より)

【参考】後期高齢者の国民健康保険について

75歳以上の方は、後期高齢者医療制度という独立した医療制度に加入します。この制度では前年の所得に応じて保険料が決まるため、不動産売却の所得があった「翌年の保険料」が上がる場合があります。

不動産売却による所得は、通常の老齢年金だけでなく、その他に受給している色々なお金にも影響を与えます。ここでご紹介したもの以外でも気になることがある方は、早めに相談しましょう。

お持ちの不動産をこれから売却する方は、悩みに応じて専門家を紹介してくれるので、不動産会社への相談がおすすめです。

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