不動産の譲渡所得税に関わる減価償却費とは?

不動産譲渡所得税に関わる不動産の取得費などの算出には、減価償却費の計算が必要です。建物には決まった耐用年数や減価償却率があり、また事業用か非事業用かでも異なります。減価償却のポイントを押さえて詳しく解説します。

不動産売却の譲渡所得税に必要な減価償却

不動産を売却した際に利益が発生した場合に支払う、譲渡所得税

譲渡所得とは、売却した価格に減価償却累計額を差し引いた不動産の取得費譲渡費用(仲介手数料)などを差し引いたものになります。

譲渡所得=売却価格-(減価償却累計額を差し引いた取得費+譲渡費用)

取得費とは、その不動産を購入した際にかかった費用を指しますが、売却する時点の物件の価値は、購入した当初の価値と同じではありません。※土地に減価償却はありません。

そのため、建物の用途や構造別に設定されている減価償却費を経過年数から計算し、購入費用から差し引く必要があります。

不動産の減価償却費の計算法と構造別耐用年数表

減価償却費の計算方法は、定額法定率法があります。特別な届出がない場合や、平成10年4月1日以降に取得した建物はすべて定額法での減価償却費を算出になるため、ここでは定額法での減価償却費を紹介します。

■減価償却費=建物購入費×0.9×償却率×経過年数

償却率は、下記の耐用年数表(定額法)をご覧ください。

 

非事業用不動産

事業用不動産

耐用年数

償却率

耐用年数

償却率

建物の構造

木造

33年

0.031

22年

0.046

軽量鉄骨

40年

0.025

27年

0.0638

鉄筋コンクリート造

70年

0.015

47年

0.022

※端数がある場合、6ヶ月未満は切り捨て、6ヶ月以上は切り上げ

このように、建物の構造により耐用年数が変わるため、減価償却費も異なります。

例えば、非事業用軽量鉄骨の不動産を1500万円で購入し、15年経過して売却する場合の減価償却費は

■減価償却費=1500万円×0.9×0.025(償却率)×15年=506万2500となります。

これを建物購入費(1500万円)から引くことで、その建物の取得費は993万7500と算出することが可能です。

また、経過年数に端数がある場合、6ヶ月未満は切り捨て、6ヶ月以上は切り上げということも覚えておきましょう。

この取得費は不動産売却時の譲渡所得を計算する際に必要な項目になり、譲渡所得が発生するのかしないのか、税金がかかるのかかからないかがわかる重要なものになります。ですので、不動産の売却時、その不動産の取得費がいくらなのかをしっかりと把握しておきましょう。

例えばこの物件を購入価格の1,500万円で売却したとしても、506万2500円(1,500万円-取得費993万7500円)の譲渡所得益が発生することになるため、譲渡所得税が掛かります。

※本来であれば、譲渡費用も売却価格から差し引かれますが、ここではわかり安くするために省略しています。

関連コラム:不動産の売却にはどんな税金がかかるの?

また、マイホームにおける控除や買い替えに伴う税制控除などで、税金が安くなる場合や控除される可能性があるため、詳しくは不動産会社や専門家に相談しましょう。

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