自社ビル取得の「候補エリア」を絞り込む【7つのポイント】のうち、ポイント3~5についてみていきましょう。

ポイント3.顧客層や顧客エリア

事前のアンケートやヒアリングを実施して、マーケティング戦略を練り、ターゲットとなる顧客層が多いエリアを狙うことで直接的な売上増につながります。事前の調査には、専門業者に依頼することも検討してよいでしょう。

ポイント4.電話番号変更の可能性

意外に忘れがちですが、移転によって電話番号が変わる可能性があります。エリア選定にあたっては、この点も考慮に入れる必要があります。

顧客に対する声の窓口である「電話番号」は非常に重要です。特に、一般に公開している代表番号やお問合せ窓口などの番号が変わることは、可能な限り避けたいところです。このようなデメリットを避けて、電話番号が変わらないことを重視するのであれば、同じ電話局の管轄エリア内の物件を選ぶことが必要となります。ただし、実際には、希望の物件が同じ電話局の管轄エリア内で見つかるとは限りません。この場合、電話番号の移転アナウンスを行うことで対応できます。通常、1年間は無料で行ってくれますが、その後は有料となります。

なお、0120ではじまるフリーダイヤルは、移転によって番号が変わることはありませんので、自社ビル竣工を機に検討してもよいかと思います。

ポイント5.社員の通勤事情

社員の通勤に十分な配慮をすることは欠かせません。通勤手当を出している場合、移転によって社員の通勤経費が大きくなり経営への圧迫要因にもなります。また、通勤距離や通勤所要時間が大きく増大すると、働く側から見れば大きな環境の変化になり、離職のリスクが高まりますので、考慮しておきましょう。

自社ビルエリアを絞り込む【7つのポイント】(後編)へつづく

参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)

株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治

 
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