今回は、内見・下見における【16のチェックポイント】その4です。

11.鉄部塗装

非常階段や外部に面している扉など、鉄製の部分がさびていないか、あるいは塗装が剥げていないかも確認します。塗装が適正な頻度で実施されていないと、さびが広がり、強度が激減します。大切な資産である建物を長期的に維持するためには大切がメンテナスですので、このあたりの状態をみることで、従前の建物所有者の建物に対する姿勢がうかがえるともいえます。

[設備に関する現地チェックポイント]

建物の内見・下見では、建物自体のほかに、どんな設備が使用されているか、またその保守状況などについても確認が必要です。

12.電気設備

各フロアの電気容量を確認しましょう。使用量を計測するために設置されているメーターには、計測可能な最大電流(アンペア数)が表示されていますが、これは電気容量を表示しているわけではありません。「主幹」の電気容量を確認してください。なお、通常屋上にあるキュービクルから各フロアへ配線する方法には、各フロア単独の場合と複数フロアをまとめる場合の2種類があります。複数フロアで配線を共有している場合、ほかのフロアでの電気利用状況がお互いに影響を与えることになりますので、問題がないか事前に確認しておく必要があります。これも自信がなければ専門業者に同行してもらうことを推奨します。

13.給排水設備

できれば、受水槽や高架水槽も確認させてもらいます。受水槽は水圧異常や水の汚れがないか、高架水槽は内外壁の塗装の剥がれ、内壁の汚れ、漏れ・悪臭がないかなどを確認します。また、水道から赤水がでていないかどうか、できれば実際に水道を流して、現地で確認させてもらいましょう。さらに、揚水ポンプ、排水ポンプなど、すべてのポンプ類が問題なく作動しているかも、専門家と一緒に現地で確認することをお勧めします。

参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ)

株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治

 
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