不動産を作る側、売る側から見てみましょう。
不動産は土地、事業主、設計、施工、そして販売から成り立っています。
良い物件とはこれらが総合的に連携してできたものです。
それぞれの役割を簡単に説明します。
まず土地。土地によって環境や安全性から構造や法規制などそして販売価格のほとんどが
決定されます。地域地区や容積率から建蔽率までさらには緑化基準なども決められます。
そして事業主が建設して売るのですが土地を最有効利用して販売可能な売値を設定して売ります。
(土地の仕入れ価格が売値に最も大きく反映します)
そして設計。設計者は事業主のニーズに応じてその場所においての最適解を求めて計画します。
次に施工。施工は定められた金額・コストの中で利益を出しつつ建物として完成し提供します。
最後に販売ですが担当者はその物件の良いところを宣伝して、買ってもらおうとします。
これらが総合して物件として提供されることとなるのです。
そしてそれぞれはオンリーワンなのです。
《建築はオンリーワン》
土地に関しては以前お話したように歴史や環境が大きくその場所だけの未来が作られてゆきます。
(前回までにお話しした内容を参考にしてくださいね)
物件は担当する事業主(オーナー)の考えを反映し組み立てられます。
それは直接携わる人の考えがそのまま物件のすべてに反映され建築として完成します。
《設計者と施工担当者》
良い建築は全体計画からディテールに至るまでの丁寧な設計と事業主と設計者の意図を実現する丁寧な施工。
それが建築の大半のクオリティを決定します。日本には伝統的に個人の持つ匠の技が受け継がれてきました。
確かにモノづくりにおいて組織はクオリティのレベルに関係しますが、あくまでチェック機関
のようなもので建築を担当した設計者の経験と力量と取り組む誠実さが、また現場においても
同じく施工担当者の経験と力量と誠実さがそのままその建築として反映し完成します。
ここで言いたいことは建築は組織ではなくて、それぞれの担当する立場の人が作る「もの」です。
組織は人で構成され建築は人が作る「もの」です。そしてそれぞれは一品生産です。
《建築は一品生産》
良いものは時代を越えても良いものです。
建築は出会いです。あなたにとって良いものを。
ブランドや会社の名前や流行に振りまわされず
良いものは良いという目を養ってあなたの直感を感じて掘り出し物を見つけてください。