住宅金融支援機構のローン「フラット35」にアシューマブルローンの仕組みが
2017年4月から導入されることになりました。
「アシューマブルローン」は「債務承継型ローン」のひとつで、
住宅の売買の際に、売り主と同じ融資条件で買い主が引き継ぐことのできるローンです。

このアシューマブルローンは、金利が上昇する局面で本領を発揮します。
売り主が住宅新築時や購入時に借り入れた時の金利が、売却時よりも低い場合には、
買い主が低金利で購入できるという大きなメリットとなりますし、
売り主にとっても低金利を付加価値として売却ができます。

フラット35の金利は、2016年の8月に最低となりましたが、
その後わずかですが上昇し、
これからも、上昇傾向が続く可能性が高くなっています。
金利上昇時にも優良な中古住宅を流通させたいという願いも込めて、
導入が決定されたそうです。

今後、中古物件の検索サイトに「アシューマブル可能!金利0.9%」
なんてキャッチコピーのマンションがでてくるかもしれません。
思わずクリックして詳細を見てしまいそうですね。

売買の際に、売却金額がローン残高より高い場合には、
買い主が売り主に売却金額からローン残高を引いた金額を、
一方、売却金額がローン残高より低い場合は、
売り主が買い主にローン残高から売却金額を引いた額を支払うことになります。

たとえば売却金額が3000万円で、ローン残高が2000万円の場合、
買い主が1000万円を売り主に支払い、2000万円のローンを引き継ぎます。
売却金額が2000万円で、ローン残高が3000万円の場合には、
売り主が1000万円を買い主に支払うこととなります。

ただ、自己資金とローン残高のバランスが、
買い主の希望にピッタリマッチするケースは少ないはず。
自己資金が少ない場合にはアシューマブルローンの他に、
通常金利のフラット35や銀行ローン等を組み合わるなどの
合わせ技が必要となりそうです。

 
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