家を売却するにあたっては、幾つかの不安がつきまといますが、そのうちの一つに雨漏りやシロアリ被害の不安が挙げられます。これらは、家を売却した後に隠れた欠陥(瑕疵)として指摘されることがあり、瑕疵担保責任として売主側の負担を要求されるものです。最悪は、損害賠償の問題まで発展することがありますので、軽く見ていることはできません。

ここでは、売却時の雨漏り、シロアリ被害をめぐる問題について、古屋及び築浅の物件まで含めて解説します。

雨漏りとシロアリの関係について

雨漏りは、やはり築年数の経過したものに多く発生しやすくなっています。気温の寒暖による露の発生を原因とする梁の軋み、風雨による屋根の損傷などにより、雨漏りが発生します。

一方シロアリは、痛み始めている材木に発生しやすくなっています。つまり、雨漏りによって痛んでいる箇所にシロアリが発生しやすくなっており、雨漏りとシロアリには因果関係が成立しているのです。

雨漏り、シロアリ被害のある家の売却について(1)

雨漏り、シロアリ被害のある場合は、もしその状態で売却するのなら、申告する義務があります。冒頭にも触れた瑕疵担保責任にまつわる問題であり、これを無視することは大きなリスクを伴います。告知したら売却金額が減ってしまうなど心配するかもしれませんが、その家に住人が住み始めたら、ほぼわかってしまうことなので、告知義務の履行を強くお勧めします。

雨漏りの場合は、筑後10年以内であれば建築業者による無償での修繕義務が、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進に関する法律」の中に記載されています。条件に当てはまる場合は、この制度を利用するのがいいでしょう。

雨漏り、シロアリ被害のある家の売却について(2)

もう一つの方法としては、家を解体し、更地にして売却という方法があります。築年数がかなり経って、家屋としての価値もほぼなく、住むこともないような場合には、この選択肢も考えられるでしょう。

もちろん解体費用がかかってしまったり、更地では固定資産税が割高になってしまったりと不利な点がありますので、諸条件を踏まえて検討する必要があります。

まとめ

雨漏りやシロアリは古屋だけの問題でなく築浅でも関係しており、また都心・地方といった地域差も関係ありません。いつかご自分の家を売却するときに、上記のような問題に遭遇しないとは限らないので、しっかりと注意事項を確認しておきましょう。

 
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