転勤族なのに家を買おうと考えるのは、なぜだと思いますか?家を買ったら転勤になったなんていう話を聞くと、なぜ転勤になるかもしれないとわかっていて買ったのかしらと不思議に思う人もいるかもしれません。せっかく買った家をすぐに売却しなければいけなくなる場合もありますしね。

 会社によって事情はさまざまだと思いますが、転勤族が住んでいる社宅は、古かったり狭かったりと不都合も多く、快適な住居とはいえない場合が多々あります。また、転勤になるかもしれないけれど、家を買うならそろそろ買わないと住宅ローンを組むのが大変な年齢になってしまうかもしれないという焦りもあります。それから、子供がある程度大きくなったら転校しなくてもいいように定住場所を決め、いざというときは単身赴任をするつもりで家を買う場合もあるでしょう。

 夫の元上司の方は、年齢的にも住宅ローンを組むならそろそろ買わないとと思って、上の子が8歳のときに家を建てました。こだわりの詰まった素敵な一戸建てです。すると、2年後に転勤に!?もちろん家は賃貸に出すことにしたのですが、駅から徒歩15分ほどの場所にある一戸建てなので、なかなか借り手がみつからず、もうさすがに売却するしかないかということも考えたそうです。

 でも、いつかは帰ると決めていたし、年齢的にも家を買いなおすのは厳しいので、グッと持ちこたえていたところ、ようやく借り手が現れました。その後2度目の転勤のときには、上の子が中学2年になっていたため、家族だけ家へ帰り、自分は単身赴任することにしたそうです。

 正直言って、借り手がつくまでの間は本当に大変だったそうです。でも、やっぱり売却せずに持ちこたえることができてよかったとおっしゃっていました。子供が中学生になって高校受験も控え、帰れる家があるというのはとても大きかったそうです。転勤族の子は、高校受験をどこでするかも大問題なのです。

 我が家の場合は、あまりにも住んでいた借り上げ社宅が狭くて耐えられずにマンションを購入。我が家も購入して2年でまんまと転勤になってしまいました。幸いにもすぐに借り手がみつかったのでよかったですが、今は賃借人に買いたいと言われ売却を検討中です。

 結局売却することになるなら買わなきゃよかったのに、という意見もありますが、先に述べたように、転勤族には転勤族のさまざまな事情があるのです。

 転勤族にとって、マイホームの購入&売却は、いつも不安と隣り合わせのとても悩ましい事案です。いずれにしても、さまざまな局面で、後悔のない決断をしたいですね。

 
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