不動産業界のネットワーク”レインズ”

不動産売却の際にはたいてい不動産会社と媒介契約を締結し、買い主を探してもらう流れになります。媒介契約も専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶケースが多く、この契約ではレインズへの物件登録が義務づけられているのです。不動産業界は膨大な情報をもち、横の連携でその情報を共有して活用しています。中でも情報共有のネットワークとして全国で使用されているのが”レインズ”です。このレインズはあくまで不動産会社だけが閲覧することが許されているシステムで、一般の人が見ることができません。

レインズのはじまりとは。その歴史について

レインズは日本全国の情報システムですが、内部では大きく東日本、西日本、中部、近畿にブロックに分けされています。4つのブロックを合わせるとほぼ全国の物件情報が登録され確認することができます。不動産会社は専任あるいは専属専任媒介契約を結んだ際には、このレインズへの登録を契約締結後1週間以内に行わなければなりません。(専任媒介契約の場合は7日、専属専任媒介契約の場合は5日以内)
では、このレインズはいつから使われているのか遡ってみましょう。昔はこのようなシステムもなく、不動産会社の担当がもつネットワークによって営業を行っていたのです。その時代は、地元の不動産業者だけが地域の有益な物件を持っているなど、その会社の場所・規模などで抱えている物件に差がありました。そんな中、レインズは1990年5月に誕生しましたが、この時にはまだパソコンでの管理までは行われておらず、物件の登録や閲覧はFAXで行うことが当たりまえだったようです。その後、パソコンが普及したことでレインズのシステムはさらに進化をし、より多くの情報が管理されるようになりました。不動産業者はこれまで行ってきた足を運んで物件を探すという苦労もなくなり、まさになくてはならない存在となると同時にレインズは売り手や買い手にも大きなメリットを生みだすようになっていったのです。

 
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