「不動産営業 独立大作戦」 池田浩一

「いつかは独立」と考える不動産会社の社員は多い…


しかし、何の考えもなしに独立できるほど甘い世界ではない。


成功するためには社員であるうちにできる準備をこっそりしておこう。20年以上不動産会社を経営している池田浩一氏が社員のうちにやっておくべき独立までのノウハウを伝授する。(リビンマガジンBiz編集部)

(画像=ぱくたそ)

これからお話しさせて頂く「不動産営業独立大作戦」ですが、私自身の経験を踏まえ、特に「営業」という職種と、「独立」という行為にこだわっていこうと思います。

サラリ-マンという立場で働いている人が、一定の経験を積んでいき、将来的に独立を意識するようになることがあると思います。独立したいと思う原動力には、自分の努力と成果に応じた無限のリターンが受けられる可能性があるからです。

不動産業界は、独立を夢見る営業マンが非常に多い業界ではないでしょうか。

ではなぜ不動産業界では独立を考える人が多いのか、それはやはり「一発がデカイ!」これに尽きます。

不動産業界では、1件の不動産取引で得られる報酬が大きく、特に売買で数億円という物件を仲介すれば、何百万から何千万円というサラリ-マンの年収を大幅に上回る報酬を得ることができます。

取引の場では、日常生活で目にすることのない札束を何度も数えます。その指先から伝わる乾いた紙の感覚は心地良いものです。

私自身も「もっともっと稼ぎたい」「自分が経営者であれば、この報酬全てを手にすることができる」といった身体の奥底から音を立てて沸いてくる熱い思いを今でもしっかりと覚えています。

その一方で「まだ早い」「もし失敗したら」という不安が、心のブレ-キを掛けます。お金のためだけでは思い切れない感情があります。

結局、ほとんどの人は独立までの行動を起こしません。

一方で、それでも独立する人には、一体何があるのでしょうか。上司と喧嘩して会社を飛び出したなどの突発的な理由でないならば、多くの人はあまり口にしませんが、将来に対する展望や野望があるのではないでしょうか。

向上心の強い営業社員であれば、一定の経験を積み実績を重ねることにより、サラリ-マンの立場でできることと「もっと自由にやりたい」「誰も見たことがないような成果をあげて、世間を驚かせたい」といった個人的な野望との狭間におかれ、もがき苦しむ時が必ずやってきます。

そして次第に「前に進みたい」「大きくなりたい」という思いが強くなり、一気にその思いが爆発する瞬間がやってきます。それが「営業社員が独立を決意する瞬間」だと思います。

報酬への欲求と将来に対する野望によって独立が選択肢に入ってくるのです。

その動機が抑えられなくなってきた人に、この連載では、社員時代に確実に身につけておきたい見識とやるべきことについて順を追ってお伝えしたいと考えています。

最初にお断りしておきたいのは、この連載は個人的な経験をベースにして、独立後に気付いたことなどを追加しながら構成していく予定です。

>>2ページ目:独立する!と、決意したら(続き)

 
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