2017年03月27日
井上信一

個人も、セール・アンド・リースバック

井上信一

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先日、リース会社の方とバース・モーゲージについて意見交換する機会がありました。

商品化するかどうかはまだ決まっていないので、残念ながらここでは述べられませんが、
個人向け融資事業を行っている会社なら、そう大きな違和感はありませんでした。


ただ、リース会社なので純粋なリバース・モーゲージというより、
セール&リースバック(以後、リースバック)のノウハウを応用してくるか、

まんまその商品リリースを検討しているのかもしれません。
今回は、そのリースバックについて触れてみたいと思います。


<なぜ、リースバックのしくみがあるのか?>


そもそも、このしくみは法人向けで派生した手法です。
法人はまず手持ち資産をリース会社等に売却し、同時に当該資産のリース契約をします。
ざっくり説明するとこんなスキームなのですが、なぜこんな面倒なことをするのか?
メリットは大まかに以下の3つで説明できます。

    資産を流動化・柔軟化して活用できる
売却により相応のお金が手に入ります(資金調達)。
その資産を得た時の借金が残っていれば軽減できます(負債圧縮)。
もともと流動性の乏しい資産なら、臨機応変に別の経営資本への投下が可能です。


    コストを平準化・顕在化できる
資産の所有権が移転するので、所有に係る維持費や税金等の費用はなくなります
原則、リース料は経費なので償却済み資産であれば新たな経費が生じます(税の軽減)。
将来に向け完全に確定できないまでも、リース料というコストに一元化できます。

  ※従来は資産のオフバランス化による利点もありましたが、リース会計基準の改正により、

   効果測定が微妙になっているようです。


    スムーズかつスリムに継続使用できる
売買契約とリース契約が一体の取引なので、タイムラグなく資産を継続使用できます。
資産所有に関わる煩雑な事務手続きや労力、コスト、それに関わる損害保険料等を
スリム化できます(リース会社へ負担を転嫁)。


上記のようなメリットが見込める場合には、なるほど検討する価値はありましょう。

巨額負債を抱える不動産等や、更新の手続きが面倒な社有車等が挙げられますね。

余談ですが、リースバックの買い手(貸し手)視点でのビジネス機会もあり得ます。

資金力豊かな個人の方は、自身が不動産の買い手(貸し手)になって、

借り手が確かな現物不動産に投資するといった視点が考えられます。

また、資産の買い手がいったん証券化して資金集めするケースもあり得ます。

投資家視点で考えれば、不動産証券化や債権証券化の商品が出てくるのに注目するのも一考です。


 

<リースバックのしくみを個人にも応用>


さて、このしくみは個人の住宅ローン返済難などの負債整理手法として活用されることもあります。
つまり、自宅を売却してリース(賃貸)化するわけです。


仮に返済難が一時的なものなら、数年後に自宅を買い戻す旨の優先条項を付けておけます。
返済難が恒常的かつ深刻なら、任意売却や最悪の事態である競売を避ける措置としても考えられます。
上述の、法人ならではのメリットすべてを踏襲できるわけではありませんが、
多額のお金が入る」「ローン残債を軽くできる」「自宅に引き続き住める
といった恩恵はありそうです。 ケースバイケースですが、
所有に係る総費用(ローン返済額、固定資産税等の諸税金、火災保険料等の維持費や諸費用等)よりも、
使用に係る費用(リース料=家賃)の負担が同等以下であれば、
家計収支が改善し再建の道も生まれるでしょう。 


冒頭の話は、こうしたリースバックを債務整理目的でなく資産活用目的で捉える発想です。
事務面で手間のかかるリースバックですが、そのノウハウを持つリース会社であれば、

老後の生活費を生むリバース・モーゲージのような使い方ができるかもしれませんね。

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