こんばんは。私は、ファイナンシャルプランナーの磯脇賢二です。
最近、ニュース・新聞で頻繁に聞くようになった「空き家問題」。少子高齢化、人口減少、相続問題など、現代日本を悩ませる大きな課題に寄り添って眠っていた社会問題です。NRI(野村総合研究所)の発表によれば、2033年に予想される空き家総数は約2,150万戸と言われています。
私は、石巻市雄勝町とは少々縁がございます。震災当初の支援先が石巻市雄勝町でした。そして、平成27年度より、復興庁で始まった被災者支援総合交付金 被災者支援総合事業「心の復興」事業(復興庁交付分)に私たちが作った一般社団法人復興支援士業ネットワークは、「石巻雄勝の漁業で生きがいを創り、故郷と人の心の再生を図る」で応募しました。その結果、2次公募で採択されました。平成28年度である現在の続けております。
「心の復興」事業とは、東日本大震災に伴う避難生活の長期化や、災害公営住宅等への移転など、被災者を取り巻く生活環境が変化する中で、被災者が安定的な日常生活を営むことができるように、被災者の円滑な住宅・生活再建の支援、心身のケア、生きがいづくりによる「心の復興」や、コミュニティ形成の促進等の各地域の復興の進展に伴う課題に対応した支援活動の実施に必要な施策を総合的に支援することを目的とします。
東日本大震災の大津波で沿岸一帯が被災し、被災者の生活再建がままならない状況はいまも続いています。震災後、津波対策として、集落ごと高い場所に移る「高台移転」事業や防潮堤の建設が進められています。復興住宅への移転も行われています。とはいっても被災地では、住居や職の問題から人口流出の問題も課題になっています。復興を目指す石巻市雄勝町では死活問題になっております。そもそも、石巻市雄勝町は震災前の人口は約4300人。そのうちの3000名ほどが津波により被災し、家屋が流出しました。中心市街地である雄勝町雄勝地区にはおよそ630世帯が住んでいましたが、津波によって590世帯ほどの家屋が全壊流出し、死者も100名ほどに上りました。石巻市雄勝町の人口は1000人を切ったといわれています。震災により津波の被害が甚大で、かつ大きいスーパーがない雄勝町では、買い物をするのも、巡回している八百屋かコミュニティーバスで30分以上かけて飯野川地区までいかないと買い物ができません。また、震災によって町の中心部分をはじめ、多くの地域で居住禁止区域にしていされ、以前の住処にかえれなくなってしまいました。その結果、人がどんどん離れていきました。空き家が問題になっております。地元の人曰く、「100万円あればいい家が買える」といわれました。ちょっと手入れをすればすぐ住めるなんて言われます。なぜ、こうなったのでしょうか。次にもっと深く突っ込んで考えてみたいと思います。

 
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