住宅の購入をするときには家計の状況に合わせて資金計画を作る必要が有ります。私は不動産の営業をしているときに住宅ローンの返済ができずにせっかく買った家を泣く泣く売るというご家庭を沢山みてきました。その方々は決して収入が低いご家庭ばかりでなく中流のご家庭がほとんどで、購入の時の資金計画をしっかり立てていなかったためそのような状況に陥ってしまったのです。

資金計画を立てるための参考として6回シリーズで中古住宅に関わる費用について述べていきます。

シリーズ構成

1    中古住宅を購入するための費用

2    住宅の所有権を主張するための費用

3    お金を準備するための費用

4    購入後に住宅を守るための費用

5    住宅を維持するための費用(当記事)

6    建替えの費用

1.税金

住宅を購入するといくつかの税金がかかります。購入時にかかる税金、購入後すぐにかかる税金、購入後継続してかかる税金です。

   購入時にかかる税金

購入時にかかる税金については登録免許税や印紙税ですが、シリーズ「第1回中古住宅を購入するための費用」で述べていますのでそちらを参考にしてください。

   購入後すぐにかかる税金

購入後すぐにかかる税金には不動産取得税があります。不動産取得税は名前からすると購入時にかかる税金のように見えますが、実際は購入後6カ月~1年経過してから納付書が届きます。そして納期限は都道府県によって違います。こちらも忘れずに資金計画に入れるようにしましょう。

不動産取得税は住宅を購入したのち1度きりの税金です。また、住宅を購入したら申告する必要があります。不動産取得税は住宅の購入にあたって軽減税率といって税金が少なくなる制度が設けられていますが、申告をしないと軽減税率を利用できない可能性もあるので注意してください。

   購入後継続してかかる税金

住宅を所有していると毎年固定資産税がかかります。市町村によっては固定資産税と一緒に納付する都市計画税もあります。毎年かかるものなので住宅ローンの支払いや教育費、家電や車の購入など家庭のライフイベントと合わせて資金計画をするのが望ましいでしょう。

2.定期的な修繕

住宅は残念ながら時間の経過とともに劣化していくものです。そこで適切な修繕が必要です。どのぐらいの間隔でリフォームを行ったらよいかをリフォーム業者などに相談しリフォーム計画書を作っておくと良いでしょう。計画を立てるときのおおよその目安としては以下のようになりますが、実際にはメンテナンス状況によって変わってきます。

10年目:屋根、外装の塗装、風呂・トイレ等の水回り

20年目:クロス張替えや畳の表替えなどの内装

30年目:屋根の葺き替え、床(フローリング)の張替、外部の塗装など

3.暮らし方に合わせたリフォーム

住宅は長期間家族が暮らす場所です。その間には家族構成の変化や健康状態に応じて住宅自体の変化も必要になる場合があります。どんな時にどうリフォームするかを住宅購入の時にある程度シミュレーションしてリフォーム費用も資金計画に入れましょう。

 次回は「第6回 建替えの費用」です。

 
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