【問10】不動産仕入れダイレクトメールの考え方に関する問題|不動産仕入れ営業(媒介受託)確認テスト

「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。不動産仕入れについて必要な知識をクイズ形式で問います。よくわかる解説付きです。第10回の今回は、ダイレクトメールについて取り上げます。集客方法としては身近なダイレクトメールは、あまり考えずに多用していませんか?きっちりした裏付けある理論を紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)

画像=写真AC

【問10】不動産仕入れ(媒介・買取)施策として、不動産所有者に対するダイレクトメールを実施する際、その基本的な考え方として正しいものはどれか。

1. 他の不動産会社に負けないダイレクトメールにするためにも、綺麗で豪華なパンフレットを複数冊封入し、「お金がかかっているな。この会社はやる気がありそうだ」と不動産所有者に思って頂けるよう心掛ける。

2. 出来るだけダイレクトメール臭を消し、普通のお手紙だと感じてもらえる内容にする為に、量より質で勝負するように心掛ける。

3. 集客においては何よりも「多くの方にアプローチする」事が肝要である為、1通でも多くのダイレクトメールを送付出来るよう心掛ける。

4. ダイレクトメールによる売り反響の獲得は会社のネームバリューが物を言う為、基本的に大手の不動産会社以外は実施すべきではない。しかし、どうしても不動産仕入れダイレクトメール実施しなくてはならない場合は、極力手間をかけず簡単に実施出来るよう心掛ける。


【正解肢】2

【解説】

1.(誤)大手不動産仲介会社の多くが、綺麗で豪華なパンフレットを複数冊封入したダイレクトメールを実施しているが、それで大成功しているという話は寡聞にして存じ上げない。ダイレクトメール送付時は効果的な封入物を厳選する事が大切であり、それら封入物が豪華である必要はないと考える。

2.(正)不動産仕入れDMの成功の秘訣は「ダイレクトメール臭を消し、普通のお手紙だと感じてもらえる内容にする」事である。明らかなDMで大量に送付している事がわかるものでは、問い合わせ獲得はおぼつかない。よって本肢の記述は正しく、本問の正解肢となる。

3.(誤)問2でも解説した通り、ダイレクトメール臭を消し、普通のお手紙だと感じてもらえる内容にしようとすると大量送付は難しい。不動産仕入れダイレクトメールは量より質で勝負すべきであり、送付数が多くともクオリティが低いDMでは効果が薄い。

4.(誤)会社のネームバリューや規模と、ダイレクトメールの反響率は関係ないと考える。「ダイレクトメールによる売り反響の獲得は会社のネームバリューが物を言う」等とは言い訳にしか過ぎない。又、ダイレクトメールは1通1通丁寧に作成すべきであり、手間をかけず簡単に実施してはならない。

【参考記事】

・不動産仕入れDMの基本的な考え方と、その目標反響率(2019年10月23日公開) ・仕入れ手法として空地空家調査を行う時の、月間目標調査件数(2020年08月19日公開) ・DM成功の鍵は「DM臭」を抜くこと|空地・空家DM反響増の秘訣(2018年05月16日公開)

※本不動産仕入れ営業(媒介受託)確認テストは、執筆者である梶本幸治のコンサル経験・実務経験に基づいた不動産仕入れ理論で作成しております。本確認テストの正解肢以外の考え方や手法を否定するものではございません。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ