こんにちは、行政書士・ファイナンシャルプランナーの片野真理子です。
今日もよろしくお願いします。

私事で新潟に行ってきたのですが、首都圏と新潟などの日本海側は、天気が本当に対照的だな、と改めて思いました。
新潟は、地域にもよると思うのですが、冬場は雨や雪が降っていなくても空が灰色のことが多く、太陽が顔を覗かせるようなことは少ないのです。
東京・神奈川・埼玉など、山脈を越えたこちら側の冬の空は、スカッと晴天であることが多いですよね。
私は新潟生まれで、幼いころは、春、夏、冬の長期休みは新潟で過ごしていました。
そのためか、冬の新潟の空の印象が私の中では強いようです。
今回新潟で、どんよりと曇った空を見たとき、「ああ、これが冬の空だ」と思いました。

というとりとめのない話はここまでにいたしまして、今回はコンプライアンス(法令順守)ということについて考えてみたいと思います。

例えば、相続で取得したテナントビルを、管理などの手間の煩雑さから、売却することにしたという例を考えてみましょう。
この不動産が「高く」売れるかどうかを考える前に、「適正な、その不動産が持っている価値そのままで」売るための最低限の基準があります。
それが、「法令の基準を満たしている」ということ。
「高く」売れるかどうかはその先の話だということです。

事業者を対象とする商業用テナントビルには、実は法令上の様々な制限が課されています。
ぱっと思いつくところでは、容積率や建ぺい率の問題です。
これを超えてしまっている違法建築の場合、売却にあたって違法状態を解消することが求められますし、その費用もかかりますので、不動産の価値が下がってしまいます。
また、わかりやすく不動産の価値を下げてしまう要因として、耐震基準がいつのものに適合しているか、という問題もあります。
さらに、消防法に則った消防用設備が設置されているか、完了検査をきちんと受けて、その検査済証が残っているか、ということも、不動産の価格に影響を及ぼす事由です。

法人が不動産賃貸業を営んでいるような場合は、コンプライアンスの徹底は昨今の基本ですが、個人で不動産賃貸を行っていたりすると、そのへんの意識が甘くなってしまうこともあり得ます。
また、相続で取得したものだと、事前に被相続人から当該不動産についての情報を十分に聞けていなかったり、被相続人が書類をなくしてしまっていたりする場合も考えられます。

不動産売却の際には、売り手として商品たる不動産をよく把握しましょうということは繰り返しこのコラムでお話ししていて、うんざりされてしまうところかもしれませんが、ここでも同じことが言えます。
売却にあたっては、建物調査をしっかりしてくれる不動産業者さんと取引をすることをおすすめします。

コンプライアンスは、それ自体お金や利益を生むものではない上に、時間やお金、手間というコストのかかるものでもあります。
でも、それを怠ったことによって、流れ出てしまう利益は確実にあるのです。
コンプライアンスの徹底は、不動産価値を維持するための投資であると考えます。

 
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