元土地家屋調査士、今は行政書士の片岡美穂です。

お隣の建物が越境している問題、いよいよ「その3」です。(*^^*)

※その1はこちら

※その2はこちら

昭和52年までは土地の分筆には

「立ち合いや厳密な筆界確認書を交わさずに行っていた。」

それ以前に分譲された土地に建っている家は、

境界線が曖昧なまま建築されているケースが、

決して少なくありません。

というところまでお話しました。

いずれにしてもそれが本当に越境なのか、そしてそれはどの程度なのかという判断は、

確定測量をしなくては判明しません。

ここで重要になってくるポイント。

境界というのは、

「隣地同志の話し合い」で決めるのではなく、

関連する調査に基づき、

「土地家屋調査士が復元」するものです。

ここがその1で挙げた3つ目のポイントにつながります。

境界線を復元しなくては、「超えている部分を購入して欲しい」

という提案すら確実にはできません。

筆界はもともと明治時代の地租改正事業と地押調査事業時に

地番が割り振られた時に決まったものが元になっています。

そんな古くに定められた筆界なので、長い年月を経て、

現況上、不明になってしまったり変わってしまうことがあります。

そこへさらに昭和52年までの「机上分筆」がされていると、

さっぱりわからない(・・?ということも、稀にあります。

相談者さんとお隣の土地の筆界関係も、

このような歴史をたどっているのかもしれません。

土地家屋調査士が現場の状況、聞き取り調査、そして法務局だけに限らず、

場合によっては関係官公庁に保管されている様々な資料も調べます。

一般には公開されていない筆書きの地図や資料など、

明治初期のころまでさかのぼる時もあります。

その結果をもとに、「関係土地所有者により現場で再確認してもらう」

のが境界立ち合いです。

さてここで相談者のお話に戻しましょう。

筆界が明確になったところで、

お隣さんの土地が越境していることがやっと根拠づけられたとします。

お隣さんはどんな対処をしなくてはいけないのでしょうか。

①超えている部分だけを購入

②土地の形状に沿ってまっすぐなラインで購入

③購入したくないので建物を除去

④①から③のいずれも拒否

どれを選択する人が最も多いと思いますか?

私の経験上のお話ですが、

意外に多いのが④です。

①や②で丸く収まる場合もあります。

が、

「建物のある部分での筆界確認書になら実印を押す。」

「無償で譲ってくれるなら、実印を押す」

と開き直ってしまうケースが少なくないのです。

長年自分の土地だと思っていたのであれば、わからない気もしないのですが

気の毒なのは、売却したい側です。

結局、無償提供で話を納めたケースを何件もみてきました。(´;ω;`)ウッ…

どちらか一方に、

売却や、相続、建て替えなどで境界確認の必要性が出てからだと、

こんな展開になってしまうことが少なくありません。

お子さんやお孫さんなど世代が移り、所有権が相続人だらけになっていると、

さらに複雑になります。( ノД`)シクシク…

両者折半の費用負担で、フェアな状態のときに、

境界確定しておくことを強くお勧めします。

*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜

先日、またまた別の古家探しに出かけました。

大阪市の某所、ちょっと古い町並みもあって人気のエリアです。

町家っぽい物件だとうれしいな~~ とワクワク、ドキドキで

開けた玄関の奥には!!!!!

かっ、かまど!!!!!!!!????

<


「かまど民泊にでもする?」と2秒くらい考えた自分に驚きましたが、




すぐに退散してきました(”Д”)



・・・・・・。

<



次の物件だ!( `ー´)ノ

 
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