元土地家屋調査士、今は行政書士の片岡美穂です。

お隣の空き家問題の最終編、その3です。

家が売れない…。お隣の空き家が倒壊寸前でどうにかしたい…。

という問題でした。

空き家対策措置法の制度なども活用も一手ですが、

ご自身のお家を「確定測量する」という方法もアリです。

長年隣地の方の行方が分からなくなっているのであれば

きっと境界線も不明なままではないでしょうか。

ご自身の土地の境界をきっちりすることで実測面積が明らかになります。

測量をし、境界を確定し、登記をするのは土地家屋調査士の業務です。

依頼を受けた土地について民々境界(私有地間の境界です)と

官民境界(道路などとの境界線です)を

明確にします。

境界線の取り決めの準備には対象地を含む周辺の測量を行い、

法務局、関係官公庁の資料をくまなく調査します。

(時には明治時代より古い地図を調べることもあります)

そこから割り出した土地本来の境界線(筆界線といいます)について、

現地で各隣地所有者と立ち合い確認します。

この隣地所有者との立ち合い、書類への署名・押印がなければ境界確定は完了しません。

土地家屋調査士はこの業務を遂行するために隣地の所有者を探すことができます。

(改正戸籍法第10条の2第4項第3号、住基法第12条の3第2項及び第4項題5号括弧書き)


空き家の所有者を探すためというより、

放置空き家との境界線も明確にしたほうが

不動産としての価値も明確にして売却するという側面での考え方です。

家が売れない…と隣地の空き家を恨んでいても前に進めません。

その空家の影響でご自身の不動産価値が落ち、値引きばかりして売却するよりも

本来の価値を維持する方向へ変換したほうがベターです。

確定測量の費用は地域、面積、境界の数によって変わります。

数十万円でできる場合もあれば、100万円を超す場合もあります。

費用はかかりますが、

確定された面積、形状、登記簿との整合性、そして隣地の所有者との明確な境界が得られます。

隣地に影響されない不動産の価値をもって、売却することも一考です。

土地家屋調査士に一度、ご相談されることも解決策の一つです。

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さて「50万円のごみ屋敷再生大作戦」の作戦とは…

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50万円のごみ屋敷を賃貸物件に再生するためには作戦が必要でした。

駅からは遠く、

スーパーも近所にありません。

学校なども結構遠い。

ゴミ以外にもなかなかネガティブ要素の多い物件です(;^_^A

50万円で購入できたのも

まさに空き家問題に悩まされていた相続人さんから購入できたからです。

実家に戻る予定もない

今は別の場所でご商売をされていて管理ができない

でも、残置物の処分も大変。

ということで。

残置物をこちらが撤去するという取り決めで50万円の指値をしたところ

快く受け入れてもらえたという運びです。

どの空家にもいろんな事情があります。

売主と買主のそれぞれの思いが気持ちよく合致して、再生することができます。

この価格で購入させていただけたからこそ、

ちゃんとリフォームして、設備も工事して、

快適なネコハウスとして、生まれ変われたのです。

そうです!この駅から遠い物件は

ネコちゃんと快適に暮らせる「ネコハウス」作戦で再生されました。

ネコ用のおトイレ

※HOUSEのスペルが間違っているのはスルーしてください(;^_^A

この白い部分のクロスはネコちゃんがひっかいても大丈夫なクロスです。

床も少し厚めのものにしています。

そしてネコが大好きな高いところ!棚で作ったキャットウォークです。

撮影のために、デザイナーさんがどこかから連れてきてくれたネコさんです。

すぐに棚に上っていきました。

著者は不器用なので今流行りの「DIY」はできません。絶対無理です。(;^_^A

でもこんなに素敵に再生してもらって、21%の利回りで貸し出せる物件になりました。

ぜひ、空き家をお持ちのみなさんも

購入をお考えの方もいろんな活用方法を考えてみてください。

 
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