2017年03月02日
川井 俊和

知っておきたい後見制度と不動産

川井 俊和

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資産のある方は成年後見制度についてよく知っておく必要があると思います。成年後見制度の利用の促進に関する法律が平成28年5月13日に施行されました。成年後見制度の利用が十分では無かった為、認知症、知的障害、その他精神上の障害がある人たちを社会全体で支えあい共生社会の実現を目的としています。


成年後見制度には、「法定後見」と「任意後見」があり法定後見は家庭裁判所の選任又は候補者の推薦が認められた人が後見人となります。資産の多いケースでは、「弁護士」「司法書士」「社会福祉士」等の士業から選任されます。任意後見は、本人の判断能力が十分あるうちに信頼できる人と公正証書で任意後見契約を締結して登記され、判断能力が衰えてきた時に備えるものです。






※▲家庭裁判所の代理権付与の審判により付与される。

※△家庭裁判所の同意権付与の審判があれば有する。


不動産に関しての同意と代理行為としては、本人所有の土地又は建物の売却や抵当権の設定、新築、改築、増築又は大改修、3年を超える建物の賃貸借と5年を超える土地の賃貸借があり、補助人の場合は、希望に応じて同意又は代理が必要な行為を選んで家庭裁判所の同意権又は代理権の付与の審判を受けます。付与されますと上記行為は補助人の同意又は代理行為と家庭裁判所の判断が必要になりますので、不当に安く不動産を売却又は賃貸されたり、抵当権の設定をされたり、悪質なリフォーム業者や建築業者等から財産を守る事ができます。


上記のメリットの半面、任意後見や候補者の推薦が認められ後見監督人が付く以外は、見ず知らずの人が家庭裁判所の選任で後見人となる訳ですから、本人との意思疎通が上手くいくとは限りません。後見人の仕事は財産管理や契約等が主な仕事ですから、頻繁に会いに来ることはありませんので、本人の考え方や暮らしぶりを知る機会は少ないのが現状で無駄な出費はさせない立場です。


後見人は不動産の専門家ではありませんし事業家でもありません。自宅以外の不動産の活用や収益物件の維持管理は事実上できない方が多く、適切な修繕を行わず老朽化させ収益の低下した物件を安価で売るケースもあるようです。自宅以外の不動産の売却は家庭裁判所の許可なく売却できますので、本人や配偶者、子の意思に反する不動産売却もありえます。


自宅以外の不動産に関して、配偶者や子に残したい場合、後見制度を利用する前に何らかの対策が必要かと考えます。例えば、生前贈与か法定相続人で構成された不動産管理会社を作り売却する等の保全を検討してみては如何でしょうか。


なお、成年後見人の報酬は、流動資産の合計額が1,000万円から5,000万円の場合は、月額3~4万円、5,000万円を超える場合は、月額5~6万円がめやすとなっています。






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