皆さんこんにちは。日本不動産研究所の幸田 仁です。

先週は、「春一番」でコートを来ていると汗ばむ暑さが、また逆戻りしたような天気ですね。

国会では、豊中市の国有地を学校法人にとても安い価格で払い下げたことが問題となっていますね。

庶民感覚としては、安倍総理との関係を追求され、なかなか大変だな~と国会中継の論戦を観戦・・

天下り問題、不動産売却問題、国民感覚とすればやっぱり「どうなっているの?」といぶかってしまうのが本音のところですね。

さて、本日は、「思いもよらないこと」ということで、不動産の売買や賃貸経営に関するお話をしたいと思います。

■計画通りに行くことはめったにありません。

 マイホームの購入は、新築でも中古でも、「維持管理」に費用がかかります。

 最近は、思いもよらない故障や損傷については、ある程度保障してくれることもありますが、

 それ以外でも、設備の故障、外壁や屋根の損傷、塀や植樹が隣の土地にはみ出してしまうなどなど、やはりいろいろな想定外な

 ことが起こるものです。

 これは、日常生活と同じで、マイホームを持つ、ということはいろいろな「リスク」に備えておくことが重要だということです。

 不動産に関するリスクは、土地や建物の物理的な損傷や破損のほかにも、価格が下がるリスク、返済ができなくなるリスクなどの

 経済的な要因があります。どちらかというと、この経済的な影響によるリスクが重要なのですが、こちらは残念ながら確実に

 予測することは現状ではなかなかできないのが本当のところです。

■不動産投資は特に注意

 最近は、「将来の年金のため」ということで賃貸アパートやマンションを投資用に購入する人も多くいるようです。

 こちらは、「投資用」ですから、「利益が出ること」が前提条件になりますね。

 しかし、不動産事業で確実に利益を出していくことは大変難しいこともあります。

 その理由として、

 〇人気エリアはそもそも価格が高い(初期投資が高くなる)

 〇駅から遠い地域や郊外では、景気の影響に左右されやすい

 〇競合物件が次々と建築されると、建物が古くなるので維持管理にさらに追加投資が必要になる。

 といったことがあります。

 将来のシミュレーションは、「現在の状況を前提とした場合」であるということをよく理解しておく必要があります。

 

 たとえば、家賃、現在の家賃と同じ金額で賃貸できることは少ないことが通常です。特に単身用などで若者向けは、

 流行や新しさを重視するので古くなるとどうしても家賃は下がります。

 また、近くに工場や大規模商業施設、大学など人が集まる施設があったとしても安心はできません。

 10年後もその施設が存在するかどうかはわからないのです。

 地方都市では、大学の閉校なども見られるようになってきています。

 もし、学生を対象にしたアパート経営を計画して、その数年後に大学が撤退したとしたら、もう借りてくれる人が

 いなくなる自体にもなりかねません。

■想定外を想定すること

 大規模な天災はどうしようもありませんが、少なくとも不動産投資をする場合、特に借り入れ金で行う場合は、

 返済期間と、その地域の将来のリスクとのバランスを考える必要があります。

 駅前だからといっても、隣の駅で再開発が行われる、特急が止まる駅でなくなるといったことでも大きく影響を受けます。

 「大丈夫だろう」と過信せずに、思いも寄らないことが起こることを前提に不動産投資は検討することが重要です。

 
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