7月4日は、「アメリカ合衆国の独立記念日」である。

1776年にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念して、この日を独立記念日として定めている。


自由の女神 (画像=pixabay)

独立記念日=7月4日という言葉で思い出すのは、トム・クルーズ主演の映画『7月4日に生まれて』(オリバー・ストーン監督)だ。

ベトナム戦争帰還兵の苦悩を主題にした作品だ。

独立記念日の7月4日に生まれたロン・コーヴィック(トム・クルーズ)は海兵隊に入隊し、ベトナム戦争に従軍する。

戦地での戦いは熾烈を極め、ロンは部下を誤射してしまい自分も撃たれ負傷する。脊髄を損傷し、下半身不随になってしまうのだ。

怪我の治療をし、アメリカに帰還したロンだったが、待っていたのは戦争から帰ってきた英雄ではなくベトナム帰還兵を冷たく扱う世間の目と嘲笑だった。


アメリカを代表する平屋住宅 (画像=pixabay)

映画は1970年代、ベトナム戦争によって生まれた歪みを描いている。

映画に登場するロンの家は、アメリカの田舎にある平凡な庭付き平屋建ての住宅だ。

クラフツマン様式と呼ばれる、初めて住宅を購入する若者向けの住宅だ。

多くの映画やドラマでも登場するありふれた家庭だ。

自身もベトナム戦争に従軍したオリバー・ストーン監督の作品は、どれもベトナム戦争への激しい怒りが感じられる。「普通の若者達を泥沼に巻き込んだのだ」と言いたいのだろう。
登場人物たちの平凡な家庭や人物像が、それを表している。

「トップ・ガン」や「カクテル」などの2枚目役が多かったトム・クルーズは、髪やひげを伸び放題にして世間から爪はじきにされた負傷兵を演じて、新境地を開拓した。

 
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