9月7日は「深津絵里が映画『悪人』でモントリオール映画祭・最優秀女優賞を受賞した日」だ。

深津絵里は日本のみならず、アジア圏で広く活躍する女優だ。

2010年のモントリオール映画祭で、名実ともに国際的な女優として認められた。

深津は受賞以前から、演技が上手いと思う女優ランキングなどにも度々顔を出す演技派として知られる。受賞作『悪人』のようなシリアスなドラマから『ザ・マジックアワー』などのコメディまで幅広い役柄をこなす。『悪人』では、殺人犯を愛してしまう苦悩を見事に演じて見せた。


深津絵里 (画像=Photos For Class)

深津はドラマにはあまり出ない映画女優のイメージがある。実際にテレビドラマには2011年以降出演していない。

意外に思う人も多いかもしれない。その理由はテレビCMに多く出演しているからだろう。常時、保険や食品会社など複数社と契約している。

住宅メーカーのCMにも出演している。

リリー・フランキーと共演している大和ハウス工業のCM「ここで、一緒に篇」シリーズだ。深津演じる妻とリリー・フランキー演じる夫、何気ない日常の様子が好評のCMである。

CMは夫婦の生活風景にセリフを乗せただけの会話劇で進んでいく。二人がお互いを思いやる姿を最小限の演出で表現し、ケンカをしたり、思い出を作ったりするのはこの家だ、という流れで終了する。

このCMは住宅の広告から大きく逸脱した箇所がある。

まず、売り物である家が、ほとんど最後のわずかしか映らないのだ。商品をメインで描かないことは、CMでは異例のことだ。

次に、出てくる家がファミリータイプの一戸建てにも関わらず、夫婦2人で生活しているところだ。昔と違い、子どものいない家庭が多い現代に合わせたのだろうか。これまでにないCMとなった。

深津の相手役がリリー・フランキーというところも面白い。リリー・フランキーには、あまり家庭のイメージがないからだ。住宅メーカーが新しい購入層を掘り起こそうしているのかもしれない。

敬称略

 
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