2017年02月15日
光村 駿

老朽化した賃貸住宅は相続税が高くなる

光村 駿

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 相続税対策といえば、更地に賃貸住宅を建てることを多くの人が真っ先に連想するのではないでしょうか。確かに賃貸住宅の建設は相続税の節税に大きな効果があります。しかし、賃貸住宅を建設したものの、それきりで建物の老朽化が進んでしまっては、逆に高い相続税を支払わなければならないというケースがあることに注意が必要です。

 建物の老朽化が進むと、倒壊や外壁材などの落下により、入居者や第三者に損害を与えてしまうことがあります。その場合には、建物所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。もっとも、こうしたリスクについては今更ここで取り上げるまでもないでしょう。案外見落とされてしまうのは、老朽化による入居率の低下と家賃収入の蓄積による、相続税の節税効果の減少です。

 貸家や貸家建付地の相続税評価を行うには、賃貸割合を乗じる仕組みになっています。賃貸割合が大きいほど、節税効果は大きくなります。仮に賃貸住宅全10戸のうち、6戸が空室ならば、賃貸割合は40%となります。老朽化し、入居率が低下した状態で放置された賃貸住宅とその敷地は、相続税の節税効果が低減するのです。さらに、賃料収入をそのまま預金通帳に放置しておけば、相続財産に加算されることとなり、相続対策ではなく、かえって相続財産を殖やしてしまうことにもなりかねません。

 では、どのような対策を行うべきなのでしょうか。相続発生前に賃貸住宅の建て替えを検討する必要があります。それが入居率の上昇につながれば、賃貸割合が上昇し、建築費用と相続税評価額の差額が相続税の節税につながります。さらに、入居者の立退料や解体費用を支出することで、相続財産の減少にもつながります。

 それほど老朽化が進んでいない賃貸住宅であれば、固定資産税評価額に与える影響が少ない軽微な修繕や耐震リフォームを計画的に実行しておくことで、相続財産の減少や入居率や賃料収入を維持する効果が期待でるでしょう。せっかくの相続税対策で建てた賃貸住宅も、そのまま長期間放置すれば、逆効果となってしまうことに注意が必要です。

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