不動産売却の買主が見つからない、そんな時には「灯台下暗し」を意識してみましょう。尋ね人は遠方ではなく、隣にいる、ということもよくあります。その理由は、日本で現在の土地制度が確率した頃に遡ります。


1、解体工事の近隣挨拶から売買契約が決まることも


当然、地域差はありますが、日本の土地は昔、大地主が所有していたところを分割して今に至っています。なかには「相続」に際して、次世代のための土地承継に必要な現金が準備できず、やむを得ず土地を分割して売却することも。つまり、「隣地のあの土地は本来ウチ(の先祖)のモノだったのだから、良い機会があれば買い戻したい」という潜在ニーズを有している一家は思いのほか多いようです。


一方不動産を売却するときは、不動産会社のネットワークでは早期に告知をするものの、隣地への挨拶は後回しになります。強いていうなら不動産売却が決まり、既存の建物を解体する時や、隣地の強力が必要な「確定測量」を行う際でしょうか。


既に売買契約が完了してから、隣地に挨拶に行ってはじめて「うちも購入する気があったのに、声をかけてくれなかったんだ」と言われることも多いです。得てしてその場合、既にまとまった売買契約より高い金額を提示される場合も。




2、早めに隣地挨拶を進めよう


このチャンスを逃さないために方法はひとつ。それは、「早めに隣地挨拶を進める」ということです。隣地の所有者に売却の意思があること、売却手続きが進んでいることを伝えます。隣地の所有者に購入意思があれば、話が進む可能性が高いでしょう。


ここでポイントとなるのが、所有者本人と話をすること。奥様や(なかには奥様が意思決定者の場合もありますが)子どもたち、留守番のおばあちゃんに説明してもほとんど話は進みません。そうすると必然的に、「何時に訪問するのがベストか」は明確になりますね。平日の夜や週末がいいですね


布団を売るわけではないですが、「買いませんか」というスタンスで行くのも控えた方がいいでしょう。向こうから購入のアクションをしているものではないため、「買わない?」といわれると購買意欲が薄まる可能性が高いです。折角のチャンスを逃さないようにしたいですね。

また一般的には、隣地挨拶のときは売主だけではなく、不動産会社も同行して貰えるもの。場合によっては測量士も一緒に挨拶して貰えるため、専門知識を突っ込まれても一安心です。安心して廻るようにしましょう。

 
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