先般、様々な不動産×Technologyの連携を示す「Retech(リーテック)」について記事を上梓しました。今回は更に「不動産売却」に焦点を絞って考えてみたいと思います。お客サイドから見て、不動産はまさに過渡期。Technologyもその部分に、密接に関わっています。


1、不動産売却×Technology


不動産売却にTechnologyの力が混ぜ合わさると、何よりも「属人的」な部分が大きく省略する、といわれています。


(1)物件の案内


現在、購入検討者は不動産会社の車で物件に向かい、案内のもと物件を内覧し、購入可否を決めます。最新のTechnologyではこの部分にVR(仮想現実)とAR(拡張現実)を活用して不動産購入を遠隔から済ませてしまおうという考え方。ARは2016年に大流行した「ポケモンGo」のイメージを持たれている方も多いでしょうか。たとえば物件を廻っている最中、スマートフォンをかざすとキッチンやエアコンなど設備の機能や特徴がスマホに写ります。これにより不動産会社の説明は不要となります。行き帰りの自動車運転も自動運転が担うため、属人性がまったく不要になるといえるでしょうか。

(2)価格設定


現在、不動産担当者の「腕っぷし」に頼る部分が最も強いのがこの価格算定の部分です。様々なバックデータがありますが、つまるところ担当者の実績と相場価格のキャッチアップ力によるものがあります。ここはAIが代用できる部分で、資本力のある大手の不動産会社が導入すると、堰を切ったように導入して展開していくことになるでしょう。


(3)不動産売買契約


Technologyの導入で最たるものは、再現性の可能な「不動産売買契約」です。重要事項説明書や契約書にとどまらず、購入後の税金納付や移転登記、引渡しまで包括的に抑えることができるでしょう。これらの情報はプライベート性が高く、世代によっては公開情報にすることに疑念を持つ人も多いと思いますが、Technologyの持つセキュリティ技術を持ってすればまったく問題はありません。生体認証技術や二重セキュリティ、そしてブロックチェーン。現在大企業、スタートアップを問わず、様々な企業が技術を開発し、しのぎを削っています


「不動産×Technology」。5年後の不動産売却はいったいどうなっているのでしょうか。まさに鉄腕アトムの描いたような技術を身につけた不動産売却がそこに拡がっているのかもしれませんね。

 
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