2017年03月24日
工藤 崇

相続した実家を売却したときに忘れてはいけない「取得費加算」

工藤 崇

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親が亡くなって、10カ月以内に相続の申告を完了して地方の実家を相続したAさん。ただ、改めて考えると、既に東京に拠点を有しており実家は「使い道」がありません。そこで実家の売却を決断しますが、売却した利益(譲渡所得益)にはなんと税金がかかります。この時の大切な節税ポイントに、「相続税の取得費加算」があります。


1、相続税が取得控除になる


まず所得税の基本的な考え方は、その所得を得るために収入から「費用」を控除した分に税金がかかります。つまり、費用が大きければ大きいほど、収入額と相殺され、課税される課税額が低くなります。


相続時にAさんは「相続税」を支払っています。ここで所得税を支払うと原則税法が禁止する「二重課税」となるため、相続税の分を「控除」する必要があります。そのため相続税を所得税の費用分として計上し、課税額を削減することができます。これが「相続税の取得費加算」です。




2、相続後の特例のため「見落とし」に注意


この制度の気をつけたいところは、「相続のあった日の翌日から3年以内の譲渡」が対象となるところです。3年という期限を超えてしまうと、譲渡所得税はそのまま課税されますので注意が必要です。相続時に実家を相続する法定相続人がいても、税務当局からアナウンスされるものではないため、実家を相続する可能性がある人は、売却の有無が決まっていなくても情報を入れておくようにしましょう。


また、居住用住宅の不動産は「売りたい」と思った時に売却できる(買主と契約が締結できる)場合ばかりではありません。買主が見つかって初めて譲渡契約が結べるもので、相続税から3年間「しか」経過していないことを思わず忘れてしまう場合も。このような「見落とし」には注意するようにしましょう。


3、特例を受けるには確定申告の必要がある


この特例を受けるには確定申告の必要があります。会社員の時期が長い方は確定申告に慣れていないため、一度税理士に相談することをお勧めします。相談といってもすべてお金のかかるものではなく、税務署などで無料の相談を受けることができます。取得費加算の相談は1年を通じて手続きが必要な会計処理ではなく、部分部分の手続きで対応できるもの。手続きがわからなければ、一度税務署に相談をしてみるようにしましょう。


一生に一度しかない実家の売却。そして相続税から短期間だった場合の「取得費加算」。いざ必要な時に備えて、事前知識を蓄えておくことが大切です。

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