2.学習の流れ

それでは、具体的な勉強方法について説明しましょう。

まず試験勉強の大まかな流れは次の通りです。

(1) 教材選びと教材の加工

(2) 参考書による学習と過去問のトレーニング

(3) 過去問と模擬試験による実践トレーニング

(4) 試験直前期と試験当日の対策

流れは至ってシンプルですが、具体的なやり方にはちょっとした特徴があります。

今回は(1)教材選びと教材の加工について説明しましょう。

宅建試験の教材は山のように販売されており、薄い本や分厚い本、カラフルな本もあれば単色で硬派な本もあり、どれを選ぶべきか迷ってしまいますね。専門学校などでは専用の教材を沢山用意してくれますが、なるべく費用を安く上げたいこのコラムの読者の皆さんには無縁の話です。私は、基本的に教材は2つあれば十分だと考えています。1つは試験対策用の参考書で、もう1つは10年間分の過去問集です。直前期にはこれらに加えて市販の模擬試験を購入すると精神安定剤になると思いますが、こちらはどうしても必要というほどのものではありません。

参考書選び

参考書選びは悩ましいものですが、一つとても大切なポイントがあります。それは、参考書が宅建試験の問題に対応した内容になっているかどうかということです。市販の参考書はそれぞれ立派なものですが、その内容を比較してみると強調している箇所や学習項目の取捨選択が微妙に異なっていることがわかります。

あとにも書きますが、実は宅建試験の出題範囲というのは本来非常に広いものであり、出題範囲をくまなく身につけようとすると、身を入れた学習を年単位でしなければならないほど大変なのです。ところが多くの受験生が数ヶ月程度の勉強により次々と合格しています。これは、試験で出題される箇所、内容が各科目ともそこそこ絞り込まれているため、要領よく出題箇所を身につけることで合格ラインに達したということを意味しています。

では、不動産の素人でも宅建試験に役立つ参考書の見極めが出来るかということですが、これにはちょっとしたコツがあるものの、大学で法律を学んだような人でないと実践するのは少し難しいかもしれません。

ということで、わたくし、神田神保町という会社の立地を生かして本屋さんで参考書を物色してきました。

選んだ参考書は、「らくらく宅建塾」です。

宅建受験のベテランの方の中には“なんだ”と思われる方もいらっしゃると思いますが、さすがに長年にわたり人気を博している参考書だけあり、試験勉強に特化してコンパクトにまとめられた内容はさすがだと思います。

ことわっておきますが、私は「らくらく」さんの回し者ではありません。著者にお目にかかったこともなければ、もちろん一切便宜供与も受けていません。

この本が良いと考えた理由は次のとおりです。

・試験にたびたび出題される項目を重点的に解説している。

・語呂合わせが多い。

・本は分厚いが、活字が大きめで分量はそれほど多くない。

これらのうち、特に語呂合わせについては幼稚に感じる方も多いかと思いますが、勉強していて少し恥ずかしくなるくらいの方が記憶は定着しやすいものです。

ちなみに、この本はそのまま使うのではなく、少し加工する必要があります。そのあたりは次回に続きます。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ