2018年05月02日
明海大学不動産学部

トラベルコスト法で環境を評価する 〜藤原徹ゼミ〜

明海大学不動産学部

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こんにちは。明海大学不動産学部不動産学科4年の今野大輝です。

今回は3年次に取り組んだ「不動産学研究」についてご紹介します。

「不動産学研究」は3年次に行われる、いわゆる「ゼミ」で、私は経済学がご専門である藤原徹先生のゼミに所属しています。

ゼミでは前期に『環境経済をつかむ』という本を読み、後期は本の中からテーマを選んでゼミ論を作成します。

私は環境経済学で用いられる「トラベルコスト法」をテーマに選び、簡単ではありますが実地調査などを行い、最終回のゼミでは研究の発表を行いました。


トラベルコスト法


トラベルコスト法は環境評価手法のひとつです。そもそも環境には評価が存在しないため環境の価値を金銭で表すことはとても困難ですが、その価値を金銭で表せるようにした手法を環境評価手法と呼びます。手法はいくつかありますが、大きく分けると顕示選好法と表明選好法の2つに分けられます。

トラベルコスト法はこの中でも顕示選好法に分類され、訪問地までの旅行費用と訪問回数との関係をもとに間接的に訪問地の価値を測る手法です。評価される対象が訪問する価値を持つことが前提となり、訪問を誘発しない対象は評価が困難となる手法です。


水元公園でのアンケート調査


研究を行うためには研究の対象となる場所と、そこでのデータ収集が必要となりました。

私が研究対象地に選んだのは都内最大級の都立公園である水元公園です。水元公園にした理由は、自宅から自転車でいける距離で大きな公園が水元公園ただひとつだったからです。この自転車でいける距離というのがとても重要で、今回の研究はとてもデータ集めに苦労をしました。なかでも現地でのアンケートの収集はとても大変で、まともなデータになるのに約1ヶ月、足を運んだ回数は4〜5回ほどです。自転車でいける距離だからこそ1ヶ月でデータ収集ができたと思うのでやはり水元公園にして正解でした。


次にアンケートの内容についてご紹介します。

質問数は5問程で簡潔にしています。トラベルコスト法は少ないデータでも研究できるため設問数も少なくなっています。


 


アンケートは37組から回答を得られました。もう少し多くの方からアンケートの回答をもらいたかったのですが、そもそも水元公園にあまり人がいない為アンケートがなかなか収集しにくかったのです・・・・・。

アンケートを行ったのが12月で寒く、人が集まりにくかったと思います。


分析結果


アンケート結果から、回答していただいた方々は、平均して1,024円の旅行費用をかけて水元公園を訪れていることがわかりました。つまり、少なくとも1,024円の価値を水元公園に認めていることになります。

一方で、東京都では約405億円の予算が公園に使われています(平成13年度)※1 。これに水元公園の面積と東京都全体の公園の総面積の比をかけると、水元公園には年間約16億円が使われていると推計できます。葛飾区の推計では、水元公園は年間約139.6万人が訪問している(平成25年度)※2 ので、一人あたりでは約1,200円の予算が使われていることになります。


私の分析では費用の方が若干高いという結果になりましたが、データをもっとたくさん集めて、また統計的な推定方法をもっと勉強して、より詳しい分析を行ってみたいと思います。

結果として無駄が出ていると予想ができる水元公園ですが、お金では表せない付加価値を人々に与えている事実もあると考えられます。さらに時期が限定的だったため年単位で集計するとどのような変化が出てくるのかも確かめてみたいです。


1年間のゼミを振り返って


約1年かけて自分の興味を持った分野について理解を深めることができとても有意義な時間を過ごせた授業でした。コツコツと情報を集めることは初めは苦痛でしたが、少しずつ形になっていくにつれ楽しくなっていきました。


ゼミ論ではアンケートの結果などをこれまで1~3学年の時に学んだ内容と織り交ぜて仕上げることができたので達成感がありました。またゼミ論発表会の後には先生とゼミの仲間たちと打ち上げができたので大満足でした!

1年間ありがとうございました。


データ引用

※1「都市公園の整備・管理運営について」、東京都監査事務局HP

※2「葛飾区観光経済調査(概要版)」、葛飾区地域振興部観光課、平成27年2月、葛飾区HP


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最後までご覧下さり、誠にありがとうございました。
もしよろしければ、不動産学部のホームページもぜひご覧下さい!
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