2017年03月27日
湊 恭平

法人設立の有用性と不動産売却時の実効性②

湊 恭平

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法人の有用性と税務対策

 

 法人の設立の有用性の判断の決め手は税務対策という側面が大きいです。
 ある制度によると個人が節税上有利に見える場合でも、別の制度を組み合わせて見れば法人が断然有利という場合は様々考えられます。
 そこで、法人設立が有用かどうかは一つの制度や数字にとらわれることなく、常に全体を種々検証しつつ判断していくのが望ましいといえます。


不動産売却場面
 
 不動産売却の場面で課税上よくいわれるのが、短期の譲渡においては法人が有利であり、長期の譲渡においては個人の譲渡が有利という点です。
 これは、個人での譲渡所得税の税率が長期(5年超)の場合20,315%、短期(5年以下)の場合39,63%であるのに対し、法人の場合には譲渡までの期間を問わず最高でも35%ほどに止まることからくるものです。
 不動産を購入してみたものの長期的な保有に相応しくないため利益のあるうちに短期で売却する、というケースでは数%の税率の違いは大きな効果をもたらすといえるでしょう。
 しかし、これはあくまで譲渡益に対する課税の税率という基準だけでみた場合であり、やはり個人と法人の有利不利は他の要素も合わせ考慮する必要があります。


 このような一例として、減価償却が挙げられます。
 個人の場合には強制償却となり、例えばある事業年度の利益が伸びないという場合でも減価償却を翌期に先送りすることは認められませんが、法人の場合にはこれが可能となっています。要するに法人の場合、減価償却を行う時期をコントロールすることができるのです。
 一般に、減価償却自体は節税という観点になじむ行為ですが、将来の不動産売却による譲渡益がいくらになるか考えたときに簿価をどうコントロールすべきか、という点は重要な視点です。
 この意味で、“法人の減価償却における自由度の高さ”は、不動産売却場面での大きな法人のメリットの一つとして挙げられます。


法人を通じた獲得利益の最大化


 法人は営利追求のための継続的活動を行う存在ですから、この得る利益の中には出て行く費用を抑えるという視点が不可欠であることはいうまでもありません。
 上述した減価償却の際の自由度もさることながら、法人が個人事業に比較して幅広い経費が認められやすかったり、繰越欠損の期間が長期に認められたりするのは、すべて法人という制度を通じて利益の最大化を志向して活動できるように社会的に容認されているからといえます。

 この意味で、種々の複雑な制度でも概要だけでも知ることは、さらなる事業意欲の向上につながる機会になるといえるでしょう。

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