もうすぐ夏休み・・・・実際、「民泊」(住宅宿泊事業)はどれくらい活用されているのか?

年間180日までを上限とする住宅宿泊事業の制度がスタートして1年が経過しました。旅行とは、それ自体が非日常のイベントですが、私たちの暮らしに「民泊」はどの程度受け入れられているのでしょうか?
観光庁が2ヶ月毎に集計・発表する住宅宿泊事業の宿泊統計によると、この春(2019年4月~5月)の実績は下記の通りです。
【 対 象 期 間 】平成31年4月1日~令和元年5月31日
【届出住宅数】16,345件 ※5月31日時点
【 報 告 件 数 】14,110(報告率:86.3%) ※7月1日時点
届出住宅あたりの宿泊日数の平均は21.3 日となっており、都道府県別にみると、東京都が(28.0 日)と最も多く、次いで京都府(26.6 日)石川県(25.8 日)という結果になっています。石川県が上位に入るとは、少し意外な結果ですね。
宿泊者の属性としては、日本国内に住所を有する宿泊者が26.9%、海外からの宿泊者が73.1%となっており、割合としては凡そ3:7。現時点では訪日外国人旅行者の利用が多いようですが、国内旅行での活用も認知度に比例して広がっていきそうです。
海外からの宿泊者数を国籍別でみると、第1位が中国、第2位がアメリカ、第3位が韓国、第4位が台湾、第5位が香港となっており、この上位5カ国・地域で外国人宿泊者数の約60%を占めています。住宅宿泊事業(民泊)は届出住宅数も増え、着実に実績を積んでいますが、統計結果を見ると、まだ国内旅行での利用率は低い結果となっています。
旅行者と民泊施設をマッチングする住宅宿泊仲介業社に目を向けると、制度開始から1年経過した住宅宿泊仲介業者は計64社(令和1年6月10日時点)となり、日本企業はもちろん、世界に本社を構える企業による登録も進んでいます。
特に海外に本社を構える民泊仲介サイトによる登録が増えてきており、台湾の民泊仲介サイトAsiaYo(アジアヨー)や、途家(トゥージア)、自在客(ジザイケ)、一家民宿(イッカミンシュク)など、中国系の企業が多いことがわかります。

1

Airbnb Global Services Limited

アイルランド・ダブリン

2

HomeAway Emerging Markets PTE.LTD.

シンガポール

3

亞洲遊科技股份有限公司 【AsiaYo】

台湾・台北

4

健云网信息技(上海)有限公司 【自在客】

中国・上海

5

AGODA COMPANY PTE.LTD

シンガポール

6

途家在線信息技術(北京)有限公司 【途家】

中国・北京

7

杭州一游网科技有限公司 【一家民宿】

中国・杭州市

8

Booking.com B.V. 【Booking.Com】

オランダ・アムステルダム

9

上海携程商務有限公司 【Ctrip】

中国・上海市

10

北京趣拿信息技術有限公司 【Qunar

中国・北京市

11

BEX TRAVEL ASIA PTE.LTD.

シンガポール

12

北京快跑信息科技有限公司【小猪】

中国・北京市

13

株式会社ヤノルジャ

韓国・ソウル

14

Hotels.com,L.P.

米国・テキサス州

海外に本拠地をおく民泊仲介事業者 (国交省HPより作成)

今年の夏は民泊初体験してみては、いかが?

 
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