2020年01月06日
石井くるみの民泊最前線

持続可能な観光立国に向けて、オーバーツーリズムを考える③

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持続可能な観光立国に向けて、オーバーツーリズムを考える②~海外観光都市の事例~

カピバラ好き行政書士 石井くるみさんが民泊を始めとした宿泊関連ビジネスの最新情報を紹介します。

観光客が増えたことで市民生活に支障がおこるオーバーツーリズム。前回、前々回に続いて日本でも進行中と言われるオーバーツーリズムについて解説します。(リビンマガジンBiz編集部)

オーバーツーリズムについての前回記事はこちら



画像=PIXABAY


持続可能な観光立国に向けて、オーバーツーリズムを考える③

~日本におけるオーバーツーリズムの現状~


訪日外国人旅行者の急増を背景に、社会的な関心を集めているのが、旅行者と地域住民との間に生じる摩擦、いわゆる「オーバーツーリズム」の問題です。この問題について、日本の現状と今後の課題を見ていきたいと思います。


全体的な傾向 

2018 年にUNWTOが世界主要15カ国の居住者を対象に実施した、「観光が地域に与える影響について」のアンケートにおいて、日本は、「ネガティブな影響を受けている」と回答した居住者の割合が最も低い結果となりました。他方、訪日外国人旅行者の「満足度」は非常に高くなっており、観光庁が毎年実施している「訪日外国人消費動向調査」によると、訪日旅行全体の満足度について「大変満足」又は「満足」と回答した訪日外国人旅行者の割合は、直近5年間、90%超となっています。


つまり、日本では全体的にオーバーツーリズムについての問題は大きくなく、旅行者の満足度も高い状態にあると言えます。


しかし、より詳細を調べてみると、一部の地域では、すでにオーバーツーリズムの問題が顕在化していることがうかがえます。より具体的な実態把握のため、214 の地方自治体を対象に、観光庁が2018 年度に別途実施したアンケート調査によると、138 の地方自治体が、訪問する旅行者の増加に関連する課題の発生を認識しており、特に近年では混雑やマナー違反に関する個別課題を強く意識する傾向にあることが分かりました。


アンケート結果によると、観光地において発生している課題には、「マイカーや観光バス等による交通渋滞」、「宿泊施設の不足」、「深夜の騒音の増加」「ごみ投棄」、「トイレの不適切な利用」、リゾート地などにおいては「季節的変動による雇用不安定」、「地域経済への影響」、「自然環境保護」、「立入禁止地区への侵入」などが挙げられています。


このような課題に対してすでに対策を実施している自治体もあり、例えば、「観光関連機関や民間事業者等との連携」、「イベント・ツアー等における地元企業、地元産品等の活用促進」、「広域連携による観光客の分散」、「レンタサイクル」、「オフ期イベント・誘客」等への取り組みが挙げられています。


先述の通り、日本全体的な傾向として、現時点では、他の主要観光国と比較してもオーバーツーリズムが広く発生する状況には至っていないものの、観光地を抱える多くの地方自治体において、混雑やマナー違反をはじめ、訪問する旅行者の増加に関連する個別課題の発生が認識されています。


今後はますます地域ごとの経済、コミュニティ・文化資源・環境に対する配慮し、オーバーツーリズム対策に取り組むことが重要になることでしょう。



次のページ:具体的な対策を知る

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