2020年03月16日
石井くるみの民泊最前線

ホテル・民泊事業者を悩ませる予約キャンセルとキャンセル料の回収について

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石井くるみの民泊最前線

ホテル・民泊事業者を悩ませる予約キャンセルとキャンセル料の回収について


カピバラ好き行政書士 石井くるみさんが民泊を始めとした宿泊関連ビジネスの最新情報を紹介します。新型肺炎(新コロナウィルス)の問題は拡大するばかり。民泊・宿泊事業の壊滅的なダメージが続いています。生き残るためにとるべき対策について考えます。(リビンマガジンBiz編集部)



画像=PIXABAY


新型コロナウイルスの感染拡大がホテル・民泊などの宿泊施設の経営を直撃しています。

本来であればこれからの季節は、卒業旅行や春休み、桜のシーズンに合わせて押し寄せるインバウンド需要対応などの繁忙期であるはずが、今年はキャンセルが続出しています。


事態の収束が見えない中、今後もしばらく需要回復は見込めず、事業継続の危機に立たされている事業者も少なくありません。


事業者はわずかに残る予約のうち1件でも多く成立させたいと願っています。しかし、悩ませしいのは、予約者(ゲスト)からのキャンセル要請と、それに伴い発生するキャンセル料についての対応です。


一般的には、予約者の自己都合で直前に宿泊を取りやめる場合はキャンセル料が発生するとしている宿泊施設が多いでしょう。

しかし、現状においては予約者としても新型コロナウイルスへの感染という予想していなかった事態であることから、予約者(ゲスト)からキャンセル料の免除を求められるケースが多く見られます。


この場合、事業者は、「契約(キャンセルポリシー)に基づき、キャンセル料を請求する」か、それとも「予約者の要望に応じてキャンセル料を免除する」か、いずれかの選択を迫られます。


少しでも料金を回収するためには前者を選択することになりますが、キャンセル料の請求には(1)回収に係る手間とコスト、(2)税金やOTA手数料の発生、(3)口コミ・評価といったマイナスの影響も検討する必要があります。


(1)回収に係る手間とコスト

クレジットカード決済や事前入金などでキャンセル料の回収が確実であれば心配はありませんが、当日現金の支払いを予定していた予約者からキャンセル料を回収するには手間とコストを要します。


例えば、宿泊料金2万円、キャンセル料が50%だった場合、回収すべきキャンセル料(違約金の額)は、1万円です。


まず、予約者に1万円のキャンセル料を請求して、所定の銀行口座に振込んでもらう等しなければなりません。快く支払ってもらえればよいのですが、入金がない場合は電話や内容証明郵便の送付等による請求を行わなければなりません。それでも回収できない場合は訴訟を起こすことが考えられますが、そうなると弁護士費用もかかってしまいます。それでも、国内の予約者であれば、まだこのような回収活動を行うことが可能ですが、海外の予約者については回収活動自体も非常に困難となります。


(2) 税金やOTA手数料の発生

キャンセル料の請求にあたっては、税務上の取扱いにも注意しなければなりません。法的にはキャンセル日に債権が発生するため、現金が未回収であっても、原則として税金が課税されると考えられます。ただし、現金を入金した事業年度に税金を支払うことも認められる可能性がありますので、顧問税理士や税務署に確認するようにしましょう(参考:法人税基本通達2-1-43)。


(損害賠償金等の帰属の時期)

法人税基本通達2-1-43 他の者から支払を受ける損害賠償金(債務の履行遅滞による損害金を含む。以下2-1-43において同じ。)の額は、その支払を受けるべきことが確定した日の属する事業年度の益金の額に算入するのであるが、法人がその損害賠償金の額について実際に支払を受けた日の属する事業年度の益金の額に算入している場合には、これを認める。


また、予約サイトによってはキャンセルが行われた時点で、現金の回収有無にかかわらずOTA手数料がチャージされることがあるので注意が必要です。



回収できたとしても...口コミやレビューへの影響


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