「空き家」と聞くと、相続してそのまま田舎に放置している家ということで、自分も対象になると焦っている人も多いのではないでしょうか。


今や7件に1件が空き家と言われています。そのうちの半分近くが、使用用途が明確でないまま空き家となっています。また2030年頃には3件に1件が空き家になっていると言う予測も発表されています。

社会現象にまで発展した「空き家問題」ですが、いつ自分の身にも起こってもおかしくないため、その詳細をしっかりと知っておきましょう。

空き家をそのまま放置していると、固定資産税や都市計画税が急騰


さらに、相続から3年を過ぎると売却時に譲渡所得の特別控除の特例が受けられない


また、資産価値は低下する一方で修繕にも多額の費用がかかる


といった、デメリットがあげられ、時間が経つにつれ、どんどん負担になっていくのです。

これは、平成28年度の空き家に対する税制改革により、空き家を所有する環境が大きく変わった事に影響を受けています。今までは住宅用地として固定資産税や都市計画税の減額が適用されていました。しかし、この適用が外されたことで空き家に対する税金は、固定資産税が6倍都市計画税が3倍と跳ね上がりました。

同様に売却の際に生じる譲渡所得税も跳ね上がっています。(相続から3年以内の売却に関しては、3,000万円までの譲渡所得控除が認められます)

このようにして見ていくと、空き家は負の財産でしかないように思われます。しかし、相続した家がすべて特定空き家とされるわけではありません。特定空き家と言われるにはいくつかの定義があるのです。


住宅用地としての税制の優遇をかけられない空き家のことを特定空き家と言います。近年言われている空き家と、この特定空き家を皆さん同じものととらえ、相続している方は焦っているのではないでしょうか。

特定空き家の対象となる家の詳細は以下の通りです。


・老朽化や破損がひどい家

・著しく不衛生な状態(猫や犬、ゴミ放置)

・管理されず景観を損なっている状態(落書きや木々の繁殖)

・周辺の生活環境を乱す(防犯や衛生)

上記のような場合、特定空き家の指定に至るまでには、まずは改善のための助言や指導があり、従わない場合は、勧告により住宅用地としての特例から外され、特定空き家に指定されます。

そうなってしまう前に、活用方法を考えたり、お手入れをして特定空き家にならないようにする必要があります。



 
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