2017年02月06日
中沢 誠

機械式駐車場がある土地を競売した事例

中沢 誠

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こんにちは。不動産専門行政書士の中沢誠です。


前職時代には不良債権処理に関わっていましたので、様々なトラブルやエピソードがありました。

特に競売案件については面白いことが多かったので、今後このコラムでも幾つか紹介してみたいと思います。


ある時、国道沿いにある土地を競落しました。

その土地の上には鉄骨造4段式(17台収容可能)の機械式駐車設備があり、月極駐車場として近隣の人に賃貸されていました。


この駐車設備は建物として登記できる形状ではないため「工作物」という扱いになりますが、役所の「償却資産台帳」には登載されており、所有者は債務者(前土地所有者)となっていました。


建物ではなく、かつ抵当権設定後に築造された工作物であるため法定地上権は成立せず、競落人は当該駐車設備の所有者(つまり債務者)に対し駐車設備を撤去して土地を明渡すよう請求することができます。


このケースでは、まず占有移転禁止の仮処分を申立たうえで、ついで工作物収去土地明渡請求訴訟を提起しました。


加えて、競落してから明渡しが行われるまでの間の損害金(賃料相当損害金)の支払いも請求したのです。

損害金の請求を加えたのは、金銭債権について確定判決を得れば、その判決に基づいて相手方の財産、すなわち駐車場設備を差押・動産競売を行うことができるからです。


そして、動産競売で債権者である当方が自己競落すれば、駐車場を取り壊すことなくそのまま利用できるわけです。

(万一第三者が落札したとしても、既に収去判決がでているため、当方は明渡しを求めることができますので問題はありません。)


結果的には、裁判上の和解により、駐車設備を当方へ譲渡してもらいました。

売買代金は使用損害金と相殺した形をとりましたので、実質的にはタダとなりました。


判決をとって収去執行をすると費用がかさみます(債務者に請求できますが、回収できるとは限りません)し、またその駐車設備もまだ十分使用可能なものであったので、更地にするよりも駐車設備付きにしたほうが経済的なメリットがあると判断したのです。


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