2016年11月02日
中沢 誠

「公拡法」ってご存知ですか?

中沢 誠

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皆さんこんにちは。不動産法務サポートオフィス行政書士事務所の中沢です。


藪から棒ですが、「公有地の拡大の推進に関する法律」、通称「公拡法」をご存知でしょうか?


土地を売却するに届出が必要となるケースがあり、届出をした土地について一定期間譲渡をすることができないという制約がありますので、土地の売却を始める前に確認をしておきましょう。


公有地の拡大の推進に関する法律(公拡法)とは


地方公共団体等が公共の目的のために必要な土地を少しでも取得しやすくするための一つの手法として届出制・申出制を設けているものです。


届出制: 一定面積以上の土地等を有償で譲渡しようとするときは、知事等に届出が必要です。

申出制: 地方公共団体等による土地の買取りを希望するときは、申し出ることができます。


■届出が必要となる土地取引(東京都の例)


次の(1)及び(2)に掲げる一定面積以上の土地を有償で譲渡(売買や交換等)しようとするときは、譲渡しようとする日の3週間前までにそのことを「土地有償譲渡届出書」により知事等(区・市に所在する土地については区長・市長、町・村に所在する土地については町村長を経由して知事)に届け出る必要があります。


(1) 次に掲げる土地が含まれる土地取引で、土地の面積が200㎡以上のものを有償で譲渡(売買等)しようとする場合


  • ア. 都市計画施設等の区域内に所在する土地 ⇒敷地に計画道路がかかっている場合等です。

イ. 都市計画区域内のうち、道路法により「道路の区域として決定された区域」、都市公園法により「都市公園を設置すべき区域として決定された区域」及び河川法により「河川予定地として指定された土地」等

ウ. 生産緑地地区の区域内に所在する土地


(2)上記(1)を除く都市計画区域内の土地で、次に掲げる土地を有償で譲渡(売買等)しようとする場合


ア. 市街化区域 5,000㎡以上

イ. 「大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」に定める重点地域の区域 5,000㎡以上

ウ. ア及びイを除く区域(市街化調整区域を除く) 10,000㎡以上


■買取協議


公拡法に基づく届出があった場合、知事は届出があった日から3週間以内に、買取希望のある地方公共団体等を買取協議団体として決定し通知するか、または買取希望がない場合にはその旨を通知します。


土地の買取りは強制的なものではありませんが、理由なく協議を拒否することはできません。

とはいえ、あくまでも協議ですので、最終的に地方公共団体へ土地を売却するか否かは土地所有者の任意に委ねられています。


■税法上の優遇措置について


公拡法の適用により地方公共団体等との間で土地売買契約が成立するすと、税法上の優遇措置(譲渡所得の特別控除1,500万円まで)を受けることができます。


■譲渡制限に注意!


公拡法による届出をした土地については、次に掲げる日又は通知がある時までの間は、譲渡(売買等)することができません。


(1)買い取らない旨の通知があるまで(届出のあった日から3週間以内)

(2)買取協議を行う旨の通知があった場合は、通知があった日から起算して3週間を経過する日まで(届出のあった日から最長6週間以内)


■申出制を活用する


土地の売却活動を行い、ようやく買い手が見つかった!

しかし、公拡法の適用のある土地の場合、上述のとおり買い取らない旨の通知がなされるまでの間は契約を締結することができません。

すぐに契約を締結することができないということで、せっかくの機会を逃してしまうこともあるかもしれません。


そこで活用したいのが「申出制」です。


具体的な買い手が見つかっていない段階でも、次に掲げる土地の所有者は、知事に「土地買取希望申出書」によりその旨を申し出ることができます。


(1) 都市計画施設等の区域内の土地、その他都市計画区域内の土地


ア. 市街化区域 100㎡以上

イ. 市街化区域以外の区域(市街化調整区域を含む。)  200㎡以上


(2)「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」に規定する防災再開発促進地区の区域内の土地にあっては、50㎡以上


申出を行い、買取りを希望する自治体がないという通知があった場合、通知の日から1年間は有償譲渡に係る届出の必要がなく、いつでも第三者への売却が可能となります。

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