購入希望者と売買交渉をしよう

実際に購入希望者が現れた場合、不動産業者から不動産購入申込書または買い付け依頼書が提示されます。売却価格や支払い方法、引渡し希望日やその他の条件等を確認し、調整を行います。不動産業者のアドバイスだけを頼りに交渉をするのではなく、自分が納得できる条件かどうかをよく考えて慎重に判断するようにしましょう。また、売却価格の交渉は売り手、買い手の双方にとって重要な交渉ポイントとなるため、複数の条件と併せて調整を行うこともあります。例えば建物や設備にどこか不具合がある場合、補修の代わりに売却価格を値下げするというような調整も可能です。このように複数の条件を総合的に見て交渉を行うこともありますので、不動産業者とよく相談し、スムーズに交渉を進めましょう。売買交渉の結果、両者の納得が得られれば、売買契約へと話が進んでいきます。

重要事項説明と物件の情報提供

不動産売買では、物件や契約条件等に関する重要事項について、売買契約締結までの間に不動産業者の宅地建物取引士が買主に説明するよう宅地建物取引業法で規定されています。売り手は、その重要事項説明のために必要な物件の情報を不動産業者に提供する必要があります。重要事項説明の内容が記載された書面に、宅地建物取引士が記名押印しその書面を買い手に交付した上で説明を行います。買い手に対して物件に関する詳細な説明を行い、契約後のトラブル防止を図るのです。敷地と道路について、私道に関する項目、水道・ガス・電気および排水施設の整備について、契約解除について等が重要項目説明の主な内容となります。不動産業者は重要事項説明のために物件調査を詳細に行います。ただし、不動産業者の調査だけでは全ての事項について調査することは困難です。よって、売り手は不動産業者に対して売却しようとする物件の関連書類をつぶさに示すことで、物件について持っている情報を提供する必要があるのです。このことによって、より詳細な重要事項説明を行うことができます。万が一、売り手が正しい情報提供を十分に行わなかったことによって買い手との間でトラブルが起こった場合には、売り手に損害賠償が請求されることもありますので、売り手も重要事項説明について内容をしっかり確認しておきましょう。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ