不動産業界売上成長率ランキング2019

上場不動産業116社(※)を対象に、前年度の売上と今年度を比較した売上成長率をランキング形式で紹介します。売上成長率は、会社の将来性を計る目安となります。大きくプラス成長を遂げた上位企業の他、不動産業界全体の傾向も考察します。(リビンマガジンBiz編集部)

※編集部基準

画像=PIXABAY

集計方法

・2018年6月期から2019年5月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計

・売上成長率は、「(今年度売上高-前年度売上高)÷前年度売上高×100」で算出

・連結決算の場合は連結数値を集計

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売上成長率1位・2位の不動産会社は2018年新規上場の期待の新星

1位は霞ヶ関キャピタルで、売上成長率は219%でした。霞ヶ関キャピタルは、元々は東日本大震災で被災したショッピングセンターの取得・再生を目的として設立されました。現在は太陽光発電等の自然エネルギー事業用の用地の取得・施設の開発や、不動産コンサルティングなどを手掛けています。

前年期の売上が12億6,600万円のところ、今期40億4,100万円と大幅な成長を遂げています。再生可能エネルギー開発のデベロッパーとして、市場の期待が集まっています。

2位はGA technologiesで、売上成長率は111%でした。GA technologiesは、主に中古不動産のマッチング・売買・仲介などを行うプラットフォーム「RENOSY(リノシー)」を運営しています。

前年期の売上が95億5,800万円のところ、今期201億2,700万円と、投資用不動産の販売が堅調だったことがうかがえます。不動産テック企業イタンジを買収するなど、かねてから標榜していた不動産とテクノロジーの融合にも着手しています。

続いて、売上成長率50%以上の企業をご紹介します。

3位 明豊エンタープライズ 93%

4位 ASIAN STAR 81%

5位 グッドコムアセット 71%

6位 ケイアイスター不動産 61%

7位 AMBITION 60%

8位 原弘産 55%

9位 アズーム 51%

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売上成長率は高ければ良いというわけではない?不動産上場企業全体の傾向

売上が増えるのは良いことですが、短期間に急激に成長しすぎると、人材不足や組織体制の整備、経営管理などにトラブルが生じやすくなります。会社のキャパシティを大幅に超える仕事が集中すると、サービスの低下により客離れが生じることもあるため、一部では売上成長率は6~20%程度のプラス成長が理想と言われています。

この理想的な成長ペースに当てはまったのは、31位のプレサンスコーポレーションから76位のリベレステまでの46社で、116社全体の約4割が該当します。業界大手の三井不動産や三菱地所はともに売上成長率6%となっており、両社の安定性の高さがここにも反映されています。

116社全体の売上成長率は8%となっており、不動産業業界全体は順調に成長を続けていることがわかります。

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