住宅建設会社　上昇騰落率ランキング【2019年版】

住宅建設会社　上昇騰落率ランキング【2019年版】

上場している建設会社168社（※）を対象として、2019年1月4日の大発会と12月30日の大納会の株価を比較し、上昇騰落率をランキングしました。業績の好調さや将来性を買われ、2019年初時点から年末までの1年間に特に著しく株価を上昇させた建設会社をご紹介します。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

集計方法

・2019年1月4日（大発会）の終値と2019年12月30日（大納会）の終値を比較

・大発会・大納会に取引がなかった企業は、取引があった直近の日の終値を比較

・「Ｌｉｂ　Ｗｏｒｋ」は2019年6月18日に東証マザーズに新規上場したため、新規上場日と大納会の数値を比較

・2019年中に株式分割を行った会社は「2019年大発会（終値）」の欄の数値を赤で表示、株式分割後と比較できるよう調整した値を「株式分割調整後終値」の欄に掲載

2019年の1年間で上昇騰落率100％超の建設会社は7社

1位はＬｉｂ　Ｗｏｒｋで、2019年6月18日に東証マザーズに新規上場した時点で1,165円だった株価が、2019年の大納会時には2,358円にまで上昇、株式分割を考慮した騰落率は304.81%となりました。Ｌｉｂ　Ｗｏｒｋは2018年4月にエスケーホームから社名を変更しています。主に九州地方（熊本、福岡、佐賀）にて注文住宅を販売しており、常設住宅展示場に頼らずに、ネットを活用して受注するスタイルを確立しています。

Ｌｉｂ　Ｗｏｒｋは2016年4月の熊本地震の復興需要を受け、注文住宅の受注を伸ばし、成長してきた会社です。従業員の約半分が女性という女性目線の提案や、ネットを巧みに活用し成功に結びつけている将来性の高さが買われ、株価が上昇した模様です。

2位はＦＵＪＩジャパンで、2019年大発会時点で570.99円だった株価が、2019年の大納会時には657円にまで上昇、株式分割を考慮した騰落率は245.19 %となりました。ＦＵＪＩジャパンは北海道を中心に、外壁リフォーム工事の販売・施工を手掛けています。寒冷地の北海道で蓄積したノウハウを用い、東北・関東にも事業エリアを広げています。

今後の人口減少社会では、新規の住宅よりも中古住宅のリフォームの需要が高まっていくことが予想されます。同社は業績好調に加え、将来のエリア拡大を見据えて積極的に人材採用を行い、社内の体制を強化しています。こうしたことから、先々の将来性が買われて株価が上昇しました。

3位はシンクレイヤで、2019年大発会時に476円だった株価が、大納会時には1,455円に上昇、騰落率は205.67 %となりました。シンクレイヤは名古屋に本社を置き、ケーブルテレビ事業者を対象に、ケーブルテレビシステム全般に関して、個々の事案に最適な機器の選定・販売の他、効率的な施工、保守管理等を行うインテグレーション事業を行っています。

同社はFTTH関連の受注が継続して業績好調なことと、シンクレイヤ株の信用買いが活発に行われたことなどが原因で、株価が上昇しました。

上昇騰落率100％を超えた企業は上記3社の他、以下の4社となりました。

2019年大発会より大納会の株価が上昇した建設企業は128社

昨年行った調査では、2018年末の株価暴落により、2018年の年初より年末の株価が上がった会社は170社中わずか22社、上昇騰落率100％を超える企業はなく、全体の株価の平均は約20％の下落率となっていました。

参考ページ「建設業界　株価上昇下落ランキング【2018年版】」

しかし、2019年は上昇騰落率100％越えの会社は168社中7社、年初より年末で株価が上昇した会社は128社となり、全体の株価の平均は約23％の上昇率となりました。同様の調査で約35％の上昇率となった不動産業界には及ばないものの、東京オリンピック景気を受けて、確実に業界全体の株価が上昇したことを示すデータとなりました。

住宅建設会社　上昇騰落率ランキング【2019年版】11～50位

住宅建設会社　上昇騰落率ランキング【2019年版】51位～100位

住宅建設会社　上昇騰落率ランキング【2019年版】101位～168位

集計方法

・2019年1月4日（大発会）の終値と2019年12月30日（大納会）の終値を比較

・大発会・大納会に取引がなかった企業は、取引があった直近の日の終値を比較

・「Ｌｉｂ　Ｗｏｒｋ」は2019年6月18日に東証マザーズに新規上場したため、新規上場日と大納会の数値を比較

・2019年中に株式分割を行った会社は「2019年大発会（終値）」の欄の数値を赤で表示、株式分割後と比較できるよう調整した値を「株式分割調整後終値」の欄に掲載