遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。

これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。

無限の可能性にかけ、旧来の市場を打破しようと奮闘するベンチャー企業経営者の言葉には、挑戦するものを応援する熱がある。本誌が行った過去のインタビュー記事から、あなたの心に火をつける、「熱言」を紹介する。(リビンマガジンBiz編集部)

アメリカではみんな借り換えをするのに、どうして日本はそうならないのだろうと思っていました。誰もやらないなら、自分でやろうと思った。

MFS・中山田明社長

MFS・中山田明社長

2009年に設立され、居住用不動産や投資用物件のオーナーに対して、住宅ローンの借り換えサービスを提供しているMFS(東京・千代田区)。

同社の創業者である中山田明は、アメリカで衝撃を受けた。

「日本では住宅ローンの借り換えは一般的ではありませんが、アメリカではものすごく頻繁に借り換えをするんです。我々のような職業の人がたくさんいて、少しでも金利が下がると電話をして借り換えを勧めるんですね。

だいたい金利が0.5%下がると、みんな一気に借り換えをします。だから、日本では未だに3%の金利を払っている人がたくさんいると聞くとアメリカでは驚かれると思います。」

住宅ローンのエージェントが借り換えしろと電話をしてくる現地の常識に驚いた。住宅購入時に組んだローンを律儀に返し続ける日本の現状と、それに甘える金融機関の現状の遅れを目の当たりにした。

これをきっかけに会社を設立、2014年10月から住宅ローンのコンサルティングサービスを始め、2016年4月からは住宅ローンの媒介サービス、2018年8月に不動産投資用ローンの媒介サービスを「モゲチェック」のサービス名で提供している。

「モゲチェック」では、オンライン上で借り入れや借り換えのサポートエオスルサービスだ。ただ、借り換えする場合、新しいローンを提案するだけではない。このローンであれば、他のローンに比較してこれぐらい良くなるといったところまで、紹介する。さらに、借り換えのために金融機関との交渉や審査に必要な書類集めなども代行する。

「日本では、住宅ローンの借り換えができるということすら知らない人も多い。だから、ただ闇雲に「借り換えましょう」と言うだけではダメです。常に最新の住宅ローン情報を持って、お客様のためになる提案だけをしていきたいです」

そして、ボタン1つで住宅ローンの借り換えができる世界を目指す。

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