2019年10月18日
不動産テック

Cocolive・山本孝伸社長 町の不動産会社でも高度なマーケティング分析ができる

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遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。


今回は、マーケティングオートメーション「KASIKA」を提供するCocolive(東京・千代田区)・山本考伸社長と屋代有俊不動産事業本部長に話を聞いた。


2018年4月に1度取材を行った同社、その後サービスや業界の変化はあったのだろうか。(リビンマガジンBiz編集部)




Cocolive・山本孝伸社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部



【2018年4月20日の取材記事】




―前回(2018年4月)の取材から1年半が経ちました。提供されている「KASIKA」に変化はありましたか。


山本社長

大きく変わりました。


当初「KASIKA」は、自社HPでの「反響獲得」から始まり、「顧客分析」、「顧客育成」といった見込み客を顧客化するサービスでした。しかし、今思えば絵に描いた餅だった部分も多いと思います。


起業前は楽天トラベルに務めていたことは、前回のインタビューでもお話ししました。不動産業界の外から来て、「もっとウェブ活動を分析するべきだ」「顧客をグループ分けして自動でメールを送るべきだ」「Amazonや楽天でやっていることをやるべきじゃないか」という思い込みがありました。


しかし、「KASIKA」を利用いただいていた不動産会社にどっぷり入り込むなかで、間違っていた部分も見えてきました。


「ほとんどの情報がウェブに載っている、せめて自社HPには取り扱い物件のほとんどが載っているだろう」と思っていました。しかし、これが当てはまらない不動産会社に多く出会いました。


自社HPにすら物件情報を載せていなかった。では、どこに情報があるのかを探すと、実は物件チラシやマイソクのPDFファイルに情報があった。


「KASIKA」は、HPにアクセスしたデータを分析するツールだったのですが、それだけでは上手くいかない。売買仲介の現場では、物件チラシのPDFがHPの物件情報の代わりに出回ることも多かったからです。



―売買仲介の現場では自社HPよりも物件チラシなどが重要だったんですね。


山本社長

はい、自社HPに力をいれる会社が増えているものの、まだまだPDF化されたチラシも含めて分析しなければ意味がないことが分かりました。そこで、メールの中に物件チラシのPDFファイルを埋め込み、PDFファイルを見たことも分析できるようにリニューアルしました。お客様がH P上でどの物件情報を閲覧したか、だけでなく、どの物件チラシのPDFファイルを誰が読んだか分かるようになりました。




「KASIKA」から送信されたPDFの閲覧通知・管理が可能になった 画像提供=Cocolive



―すでに「KASIKA」を利用されている不動産会社から声が上がってきたのですね。


山本社長

はい。PDFファイル閲覧を分析対象とした以外にも、対象とするサービスの範囲も大きく変わりました。


これまで「KASIKA」は、買主・買い手の追客・顧客育成を中心としていました。そのため、クライアントは新築や注文住宅、仲介の客付けにメインに利用いただいていました。


しかし、売買仲介の事業者様の考えていることは、売り物件を探すことが6割で、客付け・買主を探すことは4割程度でした。我々は4割の買い手分析にしかアプローチしていませんでした。それではメインサービスになれるわけがない。この1年で、主な一括査定サービス8社の査定依頼の自動取り込み連携も開始し、売主も追客・顧客育成できるサービスになりました。



―今、何社利用されているのでしょうか。


山本社長

現在100社を超えました。

今では売買仲介会社の割合が1番多いですね。


買い手からの物件問い合わせは、自社取り扱いの物件であればそれなりの確率で会うことができます。しかし、売り手が一括査定サイト経由で反響が来た場合、「まだ会わなくて良い」「価格を聞いているだけ」といった方も多く、電話が繋がらない、会えないことも多い。


こういった問題に、「KASIKA」の反響自動取り込みと、即時にメールを自動返信する機能を使ってメールを送ることで、電話が繋がりやすく、かつ繋がったあとスムーズに商談できるようになりました。

 

「KASIKA」から送信される、店舗・サービス紹介の自動返信メール例



次のページ:不動産会社にマーケティング担当者がいない理由が分かった(2ページ目)



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