2020年01月31日
不動産テック

借り手市場化が進む賃貸住宅で何が必要か(3ページ目)

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ゴールドキー・木全雅仁社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部


―39万以上のダウンロードがあるアプリという点で、データの活用は考えているのでしょうか。 


将来的には様々なデータ活用ができると思っています。


例えば、同じ条件でマンションが2棟あるとします。

満室ならそれぞれ5億円の価値がある。


しかし、同じ満室でも家賃延滞のない住人ばかりのマンションと、延滞が発生する住人が住むマンションでは、資産価値は同じですが、実際は異なります。建物の劣化も、綺麗に使ってくる属性が分かれば、長持ちするはずです。


属性データや情報を集めることは途方もなく大変です。しかし、不動産会社がこういった仕事を行っています。入居者の属性データが集まれば、様々な形で新しいサービスを提供できるのではないでしょうか。



―マンションや建物ごとの入居者属性が分かれば、物件の提案にも活用できますね。


仲介事業者の物件提案に役立つと思います。

記入してもらったアンケート情報からレコメンドされた条件の情報が出せる。これまでと少し違った仲介の方法です。不動産会社のレベルアップにも繋がります。



―今後の不動産業界について伺いたい。どういった会社が生き残り、不動産テックが提供できる価値とは何でしょうか。


これからの不動産業界には効率化が求められます。

2030年には30%にまで達する空き家問題、2050年には人口が1億人を下回ります。明らかに居住空間が余る。


管理会社ならば遠隔対応や少人数で高品質なサービスが求められるでしょう。また、入居者も変化する。今以上に「このマンションに入ってやるよ」というスタンスになる。



―借り手市場になる。


日本の変なところですが、江戸時代から「大家」と「店子」という言葉がありますね。


「大きい家」と「お店の子」、大家にしてみれば入居者は子どものような力関係でした。


しかし、それも地域によって、変化の兆しがあります。中国・四国地方では大家と入居者のバランスが崩れていきます。店子の方が強くなっている。これはAD料として顕著に反映されています。


中国地方ではAD3がスタンダードになっている地域があり、地方都市の一部ではAD6といった数字もあります。そして入居者は手数料ゼロです。これを一部の現象とみるのか、それとも先行した未来だと思うかで、対応は変わってくる。


これからは、入居者が強くても、選んでもらえるだけのサービスを提供できる会社しか生き残れないのではないかと思います。もう、更新料を1カ月分取っていけるのは入居者に困らない都内の一部の人気物件だけになってしまうと思います。



―大家と入居者のバランスが変わってくる。


私が大家の先輩として、若い大家さんに伝えているのは「これから大家は儲からない商売だから、絶対にあぐらをかいてはいけない」「大家業を事業として捉えなければ、茹でガエルになって死んでしまう」ということです。


管理会社や仲介会社は、自分たちを守るために必死です。

大家がぼーっとして、他人に任してしていては、茹でガエルになってしまいます。


賃貸業界には大家を頂点にしたヒエラルキーがありますが、大家は気分を改める必要があります。本当に未だに入居者をお客様だと思っていない人がかなりいますから。


大家が基本的な考え方を変えなければ、管理会社も仲介会社も変わらない。


大家が今後の不動産業界の未来を理解して、管理会社も大家に沿ったサービスを考え、やっと生き残れる業界になるのではと思っています。そういったことを後押しするようなサービスを目指したいと思っています。



―将来の展望はありますか。


当社の企業理念は「住人の快適な生活のために高品質、高付加価値なサービスを提供し、生活文化の向上に貢献します。」です。


最初から不動産テック企業を目指していたわけではない。高品質・高付加価値なサービスを幅広く面で捉えようと思ったら、テックになった。


そのなかで、まずは管理の効率化を徹底します。

現在開発中ですが、家財保険や家賃保証、新電力や生活インフラの切り替えが、アプリで完結するようにする。同時に、サービスや機能を拡充し入居者の満足度を高めていく。


そして、アプリの利用頻度が上がれば、IoTデバイスとの連携やスペース活用といった分野にも展開することができると思っています。


また、「app-me!Cloud」を海外にも広げて行きたいとも考えています。

東南アジア諸国だけでも15~6億人の人口があり、今後インフラや住宅、ビル建設が活況になってくる。成長していくタイミングで、最初から入居者とのコミュニケーションを取るというサービスや文化を作ることができれば良いと思っています。



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