2020年02月21日
不動産テック

better・安東容杜社長 相続申告の税理士報酬は高過ぎる 個人で出来るサービス開発

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遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。


今回は、個人で相続税申告ができるサービス「better相続」を提供するbetter(東京・中央区)の安東容杜社長に展望を聞く。(リビンマガジンBiz編集部)



better・安東容杜社長 撮影=リビンマガジンBiz編集



―サービスについて教えてください。相続は足が長く、マネタイズポイントも生みにくいというところで苦慮している事業者も多いと聞きます。


当社が提供している「better相続」は、専門家のサポートのもと、個人で相続税申告ができるサービスです。


相続について、税理士に依頼すると遺産総額に連動した報酬を支払うことが多く、遺産総額の0.5~1%の費用が発生します。1億円の資産があると、50万円~100万円ほどの報酬です。


2015年に相続税の法改正で、遺産総額が多くない方でも相続税申告が必要になりました。それくらいの資産規模の方は、相続が発生するまで税理士に報酬を払う機会がなく、「こんな費用がかかるのか!」と驚かれるケースが多い。


「better相続」であれば、税理士による遠隔のサポートを受けながら自身の力で申告ができます。費用も定額69,000円、現在はキャンペーン価格で提供しています。



―相続税制が改正されたことで、税理士に頼まず個人で相続税申告をやろうとする人は増えているのでしょうか。


確実に多くなっています。


平成26年度(2014年度)、税理士を使わずに申告された方は、相続申告全体の10.3%で約5,500件(被相続人数ベース)でした。直近で公開されている平成29年度(2017年度)は、約22,000件と申告全体の15%を占めています。


多くの方が、まず税理士に相談して「報酬が高すぎる」と感じ、自分で申告書を作成しているのだと思います。



―通常、個人で相続税の申告をする場合、どのような事務作業が必要なのでしょうか。


残高証明書など申告書の作成に必要な資料の収集、不動産などの財産評価及び申告書及び遺産分割協議書の作成です。

個人で行う場合、多くの皆さんはまず本を買い、それを基に国税庁のHPを紙に打ち出して、申告書を手書きする方が多いようです。


分からない部分は税務署に行って質問し、少しずつ申告書を作成していきます。でも、手間がかかるので、結果的に税理士に駆け込むケースも多いようですね。



―「better相続」を使えば、どういったメリットがありますか。


個人で相続税申告していて、まず初めに悩むのは「何を見て作れば良いのか分からない」「何が相続財産の対象になるのかがわからない」ということです。


「better相続」では、まず質問形式で相続税の対象になる資産を洗い出します。それを基に、その人にあった必要資料を自動でリストアップします。必要資料が揃えば、入力していただき申告書を完成させます。流れを分解し、ステップごとに質問形式で答えていけば、どなたでも進められるように設計しています。



「better相続」の仕組み



こういったやり取りの中で間違いが起きないように、税理士がサポートします。

財産評価も含め分からないことや個別具体的な相談があれば、いつでも相談できる体勢です。



―税理士は何名いるのでしょうか


当社では税理士法人も運営しており、そちらに3名の税理士が所属しています。また相続税に強い税理士法人も数社提携させて頂いているのと、その他に資産税課出身の国税OBの方にもお手伝い頂いております。



―「better相続」を利用されるボリュームゾーンやターゲットはどういった方々でしょうか。


一概には言えませんが、資産額的には1億5,000万円以下の方です。


例えば、自宅不動産1件と現預金が1,000~2,000万円、株式が1,000~2,000万円あり、合計で8,000万円といった方が「better相続」のターゲットユーザーになっていますし、実際にそういった方の利用が多いですね。


被相続人の手元にキャッシュがあり、所有している不動産で基礎控除額から足が出てしまう非富裕層です。一般のご家庭ですね。


資産額が1億5,000万円以上の方は、非上場株式や個人事業をやられている場合が多く、個人で懇意にされている税理士もいる。生前に相続税対策をやっている方も多いです。そういった方々は「better相続」のターゲットではありません。


また、財産となる不動産が海外にある場合などの特殊な場合も、「better相続」を使うべきではありません。そういった方々には、税理士を使って欲しいと判定するようになっています。



次のページ:旧態依然とした税理士業界に斬り込む(2ページ目)


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