
遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。
今回は、オフィス仲介の改革に取り組むestie(東京・文京区)の平井瑛社長が登場する。(リビンマガジンBiz編集部)
―提供されているサービスについて教えてください。
当社が提供している「estie(エスティ)」は、オフィス移転を支援するサービスです。
オフィスを探している会社と、オフィスの仲介しているエージェント企業をマッチングします。
「estie」 画像提供=estie
特徴的は、エージェントとして登録いただいている会社を信頼の置ける老舗の大手オフィス仲介会社に絞っていることです。いわゆる最大手オフィス仲介企業の半数以上に、既にご利用いただいております。
また「estie」をご利用いただく会社は、当社が構築している不動産のデータベースによって全国にある数万件のオフィスの募集情報を自ら閲覧してオフィスを探すことが可能です。
このほかにも「estie」では、ユーザーが希望条件などを登録すると、募集物件一覧のデータベースと独自のアルゴリズムによって、「こういうニーズを登録したユーザーには、この物件が刺さるだろう」と推測し、自動で物件提案が行われます。当社では「レコメンド」と呼んでいる機能です。
オフィスを探しは、会社の与信などで条件が異なってくるので仲介会社から提案を受けなければなりませんので、レコメンドに対するユーザーの「お気に入り」「興味なし」といったリアクションを仲介エージェントが見て、具体的な物件提案の資料を作ります。ユーザーが登録してから最短当日で、実際の経済条件などが入った提案がエージェントから届く仕組みです。
オフィス仲介会社の営業活動という視点でも「estie」は、オフィスを探す事業者のニーズを捉え、適切な提案をするまでを一気通貫でサポートできているサービスです。
―登録しているエージェント企業の数を教えてください。
社数は10社もありません。
1社でほとんどの物件をカバーできているような大きな仲介会社ばかりなので、エージェントの数自体を増やすことは、ユーザー価値にとって最重要と考えていません。それ以上に、1社1社のエージェントがユーザーにとって信頼できる会社であることが重要です。
―登録しているオフィス仲介会社には基準があるのでしょうか。
明確な基準はありません。
しかし、私は三菱地所出身で、社内には住友不動産など大手オフィスデベロッパー出身のメンバーがいます。業界の内側から見て、本当に信頼できる仲介会社に一つ一つ声をかけさせていただいています。
―これまで150社のオフィス探しをサポートし、13,000件以上の物件情報が掲載されていているそうですね。
2019年9月に「estie」を開始してからの数字ですね。これまでに3,000件以上の物件提案を行っています。
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