2020年06月12日
不動産テック

リース・中道康徳社長 データに基づく評価と家賃保証でこの国から部屋が借りられないを無くす

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遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。


不動産テックに関連する企業経営者や行政機関などに取材し、不動産テックによって不動産ビジネスがどう変わっていくのかを考えてみる。


今回は、賃貸向け与信アプリ「smeta(スメタ)」を提供するリース(東京・新宿区)・中道康徳社長に聞いた。(リビンマガジンBiz編集部)




リース・中道康徳社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部


―提供しているサービスについて教えてください。


当社が提供しているアプリ「smeta(スメタ)」は、フリーランスやギグワーカーが、賃貸住宅を契約する前に入居審査を行い、その評価に基づいて借りられる家賃の上限額を推計、そして「与信」として個人に家賃保証の確約を付与するサービスです。


ユーザーは事前与信を得た後、住みたい部屋の希望条件を入れるとパートナーの不動産仲介会社に情報が共有され、提案された候補から部屋を選び、契約時に「smeta保証」の家賃債務保証サービスを提供します。


ユーザーと部屋をマッチングしているわけですが、これまで部屋を借りられない・借りにくいと見なされていたフリーランスの方などに与信を付与し、家賃債務保証までを行います。「smeta」によって、データに基づく評価と家賃保証の確約によって、賃貸住宅が借りられないという課題をなくしたい。


これまで家賃債務保証会社が行っていた審査方法は、金融機関の住宅ローン審査とほぼ同様です。勤務先や勤続年数、安定的な給与所得があることが前提になっており、フリーランスのように浮き沈みがある人は異常値として弾かれてしまいます。これは何十年も前に作られた仕組みがそのままに残ってしまったためです。


しかし、社会が変わり、フリーランスやギグワーカーが増え、シェアエコノミーなどの新しい経済の仕組みが生まれたことで、数十年前の物差しに当てはまらない人が増えてきている。そこで、新たな物差しになるのが、「smeta」なんです。



「smeta」 画像提供=リース



―フリーランスが賃貸住宅を借りることは難しいと言われていますね。「smeta」で具体的にどのような効果があるのでしょうか。


一般の不動産会社を利用するより借りやすくなります。賃貸住宅の契約するため入居審査がありますが、フリーランスは入居審査に落ちるケースが多く、入居審査までの流れを5回・10回と通過するまでやります。また、別の方法として、不動産会社が紹介する在籍会社(アリバイ会社)に利用料金を3万~10万円を支払い、会社員であるかのように見せ通過を図ります。会社員などと比較して、無駄な時間とお金がかかっていますので、この点から解放されます。


そもそも、通常の入居審査を毎回行うことも無駄なコストですよね。それならば通過できるか、いくらの家賃なら契約できるのかを最初から分かっていれば良いのではないでしょうか。


「smeta」は事前与信という新しい習慣を開発しているため、通常の賃貸契約にかかる時間と比較しても、かなり効率化されます。これまで問い合わせから契約完了まで最長3週間ほどかかっていたものが、入居審査を通過できている状態をつくることによって、最短2日程度で契約完了したという声もありました。



―「smeta」の与信審査は、どのように行われているのでしょうか。


審査に必要な情報をアプリやシステムにご提供いただくだけで完結します。一般的な身分証明書にくわえ、確定申告や売り掛け情報などと当社が保有する取引履歴を掛け合わせ適正家賃や与信枠を類推します。


「smeta」の特徴であり強みは、多くのフリーランスを抱えているランサーズをはじめとしたプラットフォーム企業とアライアンスを結んでいる点です。フリーランスの方が受発注した金額や、きちんと納品したかどうか、発注した人の評価などのデータも共有いただいており、与信審査に活用しています


例えば、たくさん仕事ができて評価が高い人は収入がある点で与信が高まります。また、評価が高い方は信用力があるという判断も可能です。一方で、一概には言えませんが、長期間に渡って評価が低い方は信用度を測る際に注意が必要になるかもしれません。



―「smeta」を利用しているユーザーの数はどれぐらいでしょうか。


現在数千人の方にご利用いただいております。

ユーザーのボリュームゾーンは、20~40代の方です。2019年末に行った調査では、システムエンジニアの方が多かったです。


当社は、フリーランスの方を信用できない人たちではないと考えています。自身の支払い能力や与信が今の社会の物差しで、上手く測られていないだけだと思っています。決して働けない、稼げない人たちというわけではありません。


フリーランスなら仮に家賃を滞納した場合でも、自分で仕事を取って稼げれば支払うチャンスを作ることができます。収入を増やす方法は会社員よりも多い。理由があって家賃滞納をしてしまうことはあると思います。全ての滞納が絶対的な悪というわけではありません。ボラティリティーをカバーするセカンドチャンスは与えられるべきであり、しっかりとカバーできるのであればその点は正当に評価できる、しなやかな物差しを作りたい。



次のページ:日本の与信は古いままだ(2ページ目)


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