2020年06月19日
不動産テック

不動産会社にフィーが落ちる仕組みも開始(2ページ目)

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Yper・内山智晴社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部


-2020年5月には「OKIPPA for 不動産」をリリースしました。


「OKIPPA for 不動産」は賃貸不動産を所有するオーナーや不動産管理会社向けに、初期用ゼロ、維持費ゼロ、工事不要な「OKIPPA」を物件に整備できるサービスです。


通常、賃貸住宅に宅配ボックスを設置するには、オーナーが初期費用を負担しなければなりません。ボックスの購入費、設置費だけでなく、メンテナンスにも継続的にコストが発生します。


「OKIPPA for 不動産」は、賃貸管理会社やオーナーがWEB上で物件概要を登録するだけで加入でき、入居者に「宅配ボックス環境あり」という案内ができるようになります。


オーナーには初期費用や維持費用はかからず、基本的に居住者が「OKIPPA」を購入します。入居者が「OKIPPA」を購入すると賃貸管理会社やオーナーに手数料が支払われる仕組みになっています。もちろん、オーナーが入居特典として購入し、入居者に配布することもできます。


このような仕組みが評価されたのか、「OKIPPA for 不動産」はすでに1,000戸以上に導入が決まっています。



―プレスリリースには、2020年には20万戸への導入を目標と発表していましたね。


ありがたいことに、それ以上の反響がいただけそうです。

リリースを発表してから、大手賃貸管理会社からの引き合いが相次いでいます。不動産会社からしてみればリスク無しで手数料がもらえるサービスですから、導入しやすいのでしょう。



―オーナーからの反応はどうでしょうか。


不動産・住宅関連のイベントに出展した際にオーナーや管理会社の方からよく聞いたのは、「宅配ボックスって、導入しても使われるかどうか分からないよね」という言葉でした。


確かにその通りなんです。今は新型コロナウイルスの影響でECサービスの利用が急増していますが、元々週1回以上通販を利用するようなヘビーユーザーは全人口の2割弱しかいない。


つまり、宅配ボックスのニーズは、実際は一部の入居者にしかないんですよ。しかし入居者の満足度を向上させるために数十万円を負担して全入居者向けに宅配ボックスを設置していたわけで、少しもったいないですよね。


必要な人だけが使えるような仕組みで、しかもオーナー・管理会社の負担がない「OKIPPA」は、理にかなったサービスだと考えています。



―Yperは2017年設立です。内山社長は伊藤忠商事出身ですね。大手総合商社から独立したときに、最初から「OKIPPA」の構想があったのですか。


伊藤忠商事に5年勤め、退職してすぐにYperを設立しましたが、最初から「OKIPPA」の構想があったわけではありません。


ただ、商社時代に研修で海外に行くことがあり、海外に比べて日本の物流インフラが整っていることは実感していました。いつか海外も見据えたビジネスをと考えたこともあり、物流には着目していました。


日本の物流は、他国と比べて高水準であるにも関わらず、当時から再配達が社会問題化していた。これほどまでに構造化されているインフラがあるのに、再配達の問題が起こるのはなぜなのか。この課題をスタートアップとして解決できれば面白いと感じたことが、事業着想のきっかけです。


そこで、最初に考えたのがクラウドで管理できる宅配ボックスでした。


自動販売機のように宅配ボックスを街に設置していき、クラウドで管理することができれば必要な人だけが利用できるインフラとなれると考えたんです。しかし、これはマネタイズが難しく、事業化には至りませんでした


そこから1~2カ月して生まれたのが「OKIPPA」の構想です。


当時はまだ「置き配」という言葉もなかったのですが、アメリカなどでは当たり前に行われていました。日本社会を見ると、高齢化で労働人口が減る一方で、消費のEC化がさらに進むことは明らかです。再配達を削減し物流を効率化しなければ、物流もECもどちらの業界も回らなくなってしまう。


今後、日本でも置き配のような配送スタイルが普及してくるだろうと予測しました。

世界最高水準の物流が整い、治安の良い日本であれば、頑丈な宅配ボックスがなくても、置き配で再配達が防げる。そこで簡易宅配ボックスであるOKIPPA事業がスタートしたんです。



―なぜ折りたたみ形式になったのですか。


通常の宅配ボックスには設置スペースの確保が難しいという問題がありました。宅配ボックスは常時使うものではありません。それならば普段はコンパクトに収納でき、使いたい時には大容量で使えるものがいいですよね。さらに軽くて、多様なサイズの荷物が入ればよりよい。


そんな時にマーナ社(東京・墨田区)が提供している折りたたみのエコバッグ「シュパット」に出会ったんです。


「これだ!」と思い、すぐに連絡しました。2017年12月にプロトタイプが完成し、改良を重ねて現在のモデルになっています。




改良を重ねた「OKIPPA」の試作品 撮影=リビンマガジンBiz



2018年には都内の100世帯で実証実験を行いました。私も、自宅に来る配送員の方に「これが新しい宅配ボックスです」と伝えて反応をみたところ、とても好意的に受け入れてもらえました。



次のページ:配送員として働いて、再配達の苦労を体験(3ページ目)


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