
遠くない将来、不動産テックによって不動産ビジネスは劇的に変化すると言われている。これまでの商慣習や仕組みが変わり、無数の新ビジネスが生まれるかもしれない。
不動産テックに関連する企業経営者や行政機関などに取材し、不動産テックによって不動産ビジネスがどう変わっていくのかを考えてみる。今回は、ダイヤモンドメディアから社名変更したUPDATA(東京・渋谷区)・岡村雅信社長に話を聞いた。(リビンマガジンBiz編集部)
UPDATA・岡村雅信社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部
―2020年10月にダイヤモンドメディアからUPDATA(アップデータ)に社名変更した経緯について聞かせてください。
私が代表に就任した2019年10月からの1年は、新たにミッション・ビジョン・バリューを策定し、それに沿ったCI(コーポレート・アイデンティティ)や組織制度、採用方針、サービスブランド設計を考えることに注力してきました。
もともと当社では、ビジョンやミッションといった組織の指針をあえて作っていませんでした。ホラクラシー型の組織をポリシーとしていて「個々がやりたいことを自律的にやる」ことを大事にしていたためです。
「自由で柔軟な環境」は魅力的なのですが、働いている人たちは「会社がどこに向かっていて、自分はどのように貢献していくべきか」を自分自身で考えて動かないといけない。実はこれがとても大変なことです。
―経営者や個人事業主のようなタイプでないと、なかなか難しいかもしれませんね。
結果的に社風にあう人を採用するためのハードルが上がり、組織拡大にブレーキがかかってしまう。おのずとサービス拡大の足かせにもなる。ここに課題を感じていました。
組織として不動産業界にさらに貢献していくには、ミッションに向かってメンバーの目線を揃えて進んでいく必要があります。新規採用にあたっても、ミッション・ビジョン・バリューに共感しているかが大事な要素だと認識しています。
一方で、社名変更については当初全く考えていませんでした。しかし、この1年で新たに知り合った企業やお客様から、「当社の事業サービス内容と社名から受けるイメージが異なっている」と率直な意見をいただく機会がありました。ダイヤモンドメディアという社名でしたが、実際メディア事業はやっていませんでしたから。
そこで、社名もミッションである「データで人類をアップデートする」を反映して「UPDATA」に変更しました。
―現在、どういったサービスを提供しているのでしょうか。
不動産業界向けのDXシステム提供とDX推進のコンサルティングの2軸でサービス展開しています。不動産サイト構築のサービスは以前からやっていましたが、それ以外の「Synca データコンバーター」と「Synca ワークフロー」は新しいサービスです。コンサルティングも今年スタートしたばかりですね。
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