2020年11月27日
不動産テック

API連携なくしてデジタル化の真価は問えない(2ページ目)

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UPDATA・岡村雅信社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部



―「Synca データコンバーター」は具体的にどういったサービスですか。


複数の異なるシステム間の連携やデータ統合をするサービスです。「iPaaS」という領域で、APIを公開している複数のサービス同士を連携する役割を持っています。


不動産テック企業のSaaSサービスがどんどん増えていくにつれ、不動産会社内でも複数のシステムを導入するケースが増えています。そうなると必然的にシステムやデータの連携ができないと非常に不便です。こうした課題解決ができるサービスの必要性を感じて開発しました。



―不動産テックサービスは、積極的にAPI公開をしているのでしょうか。


各サービスが連携できた方がより便利になると理解している企業は多いと思いますが、API公開はスピード感を持って進んでいないのが正直なところです。


APIを公開するかどうかは、各企業の戦略やリソース配分の優先順位に影響されます。不動産業界といえども、仲介や管理など各セグメントに特化したシステムが多いので市場が限られています。こうした場合、自社サービスの顧客単価を上げていく戦略をとる企業が多いので、API公開することでチャンスを失いかねないと考えることもあります。


また、API公開に対してポジティブに捉えている企業でも、自社サービスの機能拡大が最優先事項ならば、公開する必要性をそこまで感じないでしょう。



―それでも、サービス間の連携はメリットが大きいですよね。


業界全体が良くなるためには必要不可欠でしょう。アメリカでは、1企業あたり平均30種類のSaaSサービスを導入しているという調査結果があります。


日本の不動産業界ではそこまで導入しなくても、各業務に特化したサービスを使っているのと、担当者は複数のシステムを立ち上げて情報を登録している。そのフロー自体が複雑で手間がかかってしまう場合もあります。むしろ今までのように紙でやった方が早いのでは、と思う方もいらっしゃるでしょう。


5年後、「デジタル化したけど、あまり楽になってない」という状況は絶対に避けたい。サービス同士がオープンに繋がり合い、さらに便利になれば、不動産会社も長く使い続けてくれますし、エンドユーザーも恩恵を受けます。API公開をしなければ、使いづらいサービスとなってしまい、市場から淘汰されていく。それくらいが健全な姿だと思っています。



―不動産会社のDXへの意識は変わってきているのですか。


コロナの影響で当社への相談が増えています。「デジタル化の必要性は感じているけれど、どんなサービスを入れたらいいのか分からない」という声が多いですね。こうした声をきっかけに生まれたのが、コンサルティングサービスです。


コンサルでは、「業務の棚卸」を軸にした現状把握をもとに、DX戦略を立案、どの部分にどんなサービスを導入すれば課題解決できるか、レポートを提供しています。 


そして、コンサルに携わる中で必要性を感じて生まれたのが「Synca ワークフロー」というサービスです。「ワークフロー」のテンプレートに業務フローと各タスクを登録していくのですが、各タスクで使うシステムのURLや書類のひな形PDFなども同時に登録ができます。



「Synca ワークフロー」画像提供=UPDATA



こうして業務を見える化すれば、どの部分がボトルネックになっているのかが分かり、各タスクにチェック項目があるので、マネジメント層の進捗管理としても使えます。



―不動産業界以外でも使える汎用性の高いシステムですね。


汎用性は高いですね。業務のボトルネックがわかればシステム導入の検討ができますし、新規システム導入後も登録すれば全社員に周知できるのもメリットです。


今新たに考えているのは、各業務に関連するメールが来ると、ワークフローが自動的に立ち上がる仕組みです。例えば、退去連絡と同時に退去業務のフローが瞬時にわかれば、複数の担当者が関わっていてもスムーズに進められますよね。


不動産業界では、IT業界のように「まずは色々なサービスを試してみよう」とカジュアルに動きづらい側面もあります。サービス導入後の評価も難しく、稟議をどうやって通したら良いのか悩まれるケースも多い。我々としては、テクノロジーが浸透しにくい現実を解決できるようにサポートを続けていきたいですね。



次のページ:不動産テックが進化するために必要なもの(3ページ目)


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