
カローゼット・内藤丈裕社長 撮影=リビンマガジンBiz編集部
―「Rentastic!」の収益モデルについて教えてください。
新築分譲マンション、賃貸マンションともに、事業者(デベロッパー、オーナーなど)に「1世帯あたり月額400円」をプラットフォーム利用料としていただいているのが基本的な収益基盤です。ただし、新築分譲マンションの場合、デベロッパーに永続的にお支払いをいただくわけにはいきませんので、当初の1年間に関して費用ご負担をお願いし、その後は利用者個人課金に移行していく、というようなイメージです。
また、顧客のファンコミュニティにおいてのご活用事例においては別の料金体系をご用意していますが、プラットフォーム利用料を企業にご負担をいただく、という基本的な考え方は変わりません。
―現在、ユーザー数はどのくらいですか。また、どんなアイテムの貸し借りが多いのでしょうか。
リリースからまだ2ヵ月足らずというタイミングですので、1,000名~2,000名というレベル感です。
アイテムで人気があるのは家電です。特にキッチン家電が多いですね。低温調理器やホームベーカリーなどが目立ちます。外出が制限されているため、家で楽しめるモノの需要があるのではと推測しています。その他では女性の利用者も増えているので、美容家電、またDIY系(ケルヒャーや台車など)も人気です。また、子ども服などでは「レンタルで気に入っていただいたら、そのまま差し上げます」という当初の想定外の利用ケースも結構あって興味深く見ています。企業における従業員間利用でのユニークな例では、都心にある自宅の駐車場を登録されているケースなどもあるんですよ。
「Rentastic!」には、メーカー企業などが新商品など自社製品を無料で貸出する「プロオーナー」という仕組みがあるのも特徴です。プロオーナーは、自社商品をモニター的に使ってもらい、アンケート回答やSNSでのPR協力を依頼することができます。利用者にとっては、試しに使ってみたい商品を無料で使えるのがメリットです。プロオーナー出品のアイテムはとても人気があって、ユーザーのアクティブ率向上にもつながっていますね。
―「Rentastic!」利用者の反応はいかがですか。
利用満足度95%と、想像を遥かに超えるレベルでご好評をいただいています。「購入に踏み切れなかった商品を試すことができた」、「暮らしに彩りが出て楽しい」、「コロナ過で外出がし辛い週末の家族の遊びの候補になった」、「同じコミュニティ内の人同士の助け合いという考え方に共感した」など、様々な観点からの感想がありました。
企業内での利用では、近隣に住まわれている人同士の貸し借りでないケースが大半ですからアイテムの受け渡しに宅配便を使う方が多いと予想していたのですが、電通グループ内のデータを分析すると、対面での手渡しが約6割と予想以上に多かったんです。社内で面識のない人同士でも、貸し借りを通じて会話や交流が生まれているようですね。
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