訳あり物件専門家  白石です。

この度、

「孤独死大国」と題した本が出版になりました。

著者の菅野さんは昨年の夏から私に同行して一緒に事故物件や孤独死物件を

取材していただいておりました。


ちょうど1年前になりますが

働き盛りに子会社に配属された50代の男性。

配属先で重度の心臓病になってしまい会社を退職。

退職金は350万

月の住宅ローンは8万円ほど

管理費、修繕費などは約3万円

婚姻歴はなくお会いした時の収入は障害者手当が2か月で13万円

心臓病の治療は月に5,000円ほどでしたが糖尿病も併発していて

日に3度のインスリン投与が必要な状態で医療費が月に3万円

マンションの売却はとっくに試みていて全額返済は無理だということで

お会いした時は八方ふさがりな状態でした。

結果的にこのマンションは任意売却でき相談者は賃貸のアパートに引越しはすることが

できました。ここまでの道のりは大変で、相談者に「死にたい」と言われてしまうほどです。

心臓疾患の相談者のストレスは相当で血液循環の悪い顔色で夏でも手が冷たかったのをよく覚えています。

こういう時に売却を助けてくれるのは実は同業者である不動産屋です。

仲間内が力を貸してくれて一緒に相談者の問題を解決できた時はとてもうれしいものです。

任意売却で引っ越した後に自殺されたことが何回かある。

と言っていた友人の言葉がいつも頭の隅にある私ですが

相談者が引っ越した後に孤独死されて腐敗臭で発見されることになったのには

とても衝撃を受けました。

身よりは生活苦の時に生活費を貸してもらっていた兄弟であろうと

調べて連絡した時には警察で検視をしていて仏さんはまだ連れてきていない

ということでした。

少し時をおいてから兄弟のお宅へ出向き

納骨されたばかりのお墓に参った際、

「孤独死大国」の著者:菅野さんが同行しました。

「こんなことが亡くなるように取材しています。」

    彼女はそう淡々と発していました。

本にならない真実や

本にしたくない真実が本当はあります。

孤独死で亡くなったと聞くと気味が悪いという印象が強く

室内で腐敗していて溶けていた

と聞いたら叫びたくなる光景が想像できると思います。

知らない人の死は気味の悪いものとして人には印象に残りますが

私の懇意にしている葬儀社、遺品整理業者などは

死のとらえ方が違います。

確かに死体に慣れているせいもありますが

死に化粧をきれいに施し遺族には傷んでいるように見せないように

と死体と向き合う姿勢を見ているといつも頭が下がります。

そして、人は生まれてくるときも1人では生まれてこれないし

死ぬ時も1人で死んではいけないものなんだと思います。

孤独死は高齢者に限ったことではなく働き世代に多く

単身者が増えている今の時代はますます増えると予測します。

が、しかし

いただけないのはセルフネグレスト

セルフ・ネグレクトの特徴は以下のようなことが挙げられます。
(1)身体が極端に不衛生
(2)失禁や排泄物の放置
(3)住環境が極端に不衛生
(4)通常と異なって見える生活状況
(5)生命を脅かす自身による治療やケアの放置
(6)必要な医療・サービスの拒否
(7)不適当な金銭・財産管理
(8)地域の中での孤立

自分を放置し続けることでの死は

生きることに希望がない社会に起因して起こる現象なのでしょうか

菅野さんの書籍のおかげでたくさんの方が

孤独死と向き合う機会が得られることと思います。

みんなに起こるこり得ることです。

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