コンクリートは生きている


建築業界や不動産業界に携わったことがある人の中には「コンクリートが生きている」という言い回しを聞いたことある人もいるのではないでしょうか?一般的には知らない人の方が多いと思いますが、コンクリートというのは打ち固められてから約1〜2年の間は含水量がかなり多く、それがゆっくり時間をかけて乾燥していく過程で成長・増強を続けていくのです。そのため、新築や築浅物件は結露が発生しやすい場合が多いのです。このことを指して「コンクリートが生きている」と表現する訳です。


新築・築浅物件は結露が発生しやすいということを不動産会社の人は当然わかっています。そのため、あとからクレームをつけても契約時の特約事項や重要事項説明書に結露関係の詳細がすでに記載済みである場合があります。


建物によっては最初から結露が発生することを考慮し、天井や壁など外気に触れやすい場所に断熱材が入っており、新築・築浅物件であっても結露が発生しにくい場合もあります。


私たち消費者としては新築・築浅物件は結露が発生しやすいということを頭に入れておき、なるべく結露を発生させないような対応を心がけておくべきでしょう。あとから一方的にクレームをするだけでは、大家さんや管理会社に嫌われてしまう可能性もあります。



自分たちでできる3つの結露対策


結露問題は住んでいる人の心構えも重要です。先に述べたように断熱材がしっかりと入った物件であっても、完全に結露を防げるわけではありません。業者へ依頼する前に、自分たちで対処できることもするべきでしょう。


<結露部分にヒーターを近づける>

結露が発生している部分が目に見えてわかる場合は、ヒーターなどの暖房器具を使うことで結露を防ぐことができます。結露は発生している場所周辺の温度を上げると発生しません。外気と室内の気温差に注意するようにしましょう。


<石油ストーブは要注意>

エアコンやヒーターなどの暖房器具とは違い、水蒸気が出る石油ストーブは結露を発生させやすいです。木造建築に比べ、高層マンションなどは室内の気密性が非常に高いので、特に注意しましょう。


<大物家具の置き場に気をつける>

タンスや食器棚など、大きな家具はなるべく風通しの良い位置に置くことで結露の発生を抑えることができます。

結露が発生しやすい期間は永遠ではありません。ついつい感情的になり、ストレスがたまることもあるかもしれませんが、自分でできる範囲のことを落ち着いて対処するようにしましょう。

 
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